旅日記!: 1998年11月アーカイブ

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於:杭州→紹興→杭州
友好飯店を足場に日帰りの形で紹興を一日観光。思っていたよりも田舎だった。
前回もそうだったが、田舎人には外国人が珍しいようである。まして女二人。
駅の改札から切符売場に行くまでのわずか十数mで現地人に取り囲まれた。
地図を売り付けたいようなので師匠が値段を聞くと、ぼってくる。定価より三割も高い。
馬鹿にされてはたまらないとばかり「要らん」と吐き捨てて通過すると爺さんがついてきた。
いわく、「日本人は金持ちなんだから俺達に飯を食わせろ」。ふざけるな!
しかもその声がやかましいので他の観光客にまで注目を浴びる。恥かしい。
私が杭州に帰る切符を買っている間に師匠が他のおっちゃんから地図を買ったので事態は更に悪化。
切符売場の隅っこでそのおっちゃんと爺さんが大声で怒鳴りあいを始めてしまった。
しまいに良識ある(?)中国人観光客が「中国人として外来のお客に恥ずかしくないのか」と参戦。
何故かそのままごちゃごちゃ言い合いながら彼等は去っていった。唖然。
駅を出て最初に行ったのは王羲之で有名な「蘭亭」。バス停そばなのはいいが、バスがない!
止む無くタクシーで移動。舟遊びのできる東湖公園までへの道も同じ車に乗った。
道はたいがいだったが蘭亭そのものが古き良き中国の伝統を伝えてくれるので許す。
池のある庭に丹塗の四阿が映えて、時が止まったような静けさを感じさせた。
公園から陸游の詩にある「沈園」までへは運河を走る足こぎ船で移動。またもぼられる。
最初八十元と言われたのを頑張って交渉して六十まで下げさせることに成功。
船着場のおっちゃんがどぎつい江南なまりだったので会話そのものだけで疲れた。
しかし乗っている間に一人十元のチップを取られ、やられた気分。結局おっちゃんの言い値.....。
ケチで通している我々としたことが.....。

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於:上海→杭州
午前中に最後の試験を終え、午後三時頃にタクシーで寮を出発。
待合室で一時間半ほど過ごしエスカレーターで上海駅のホームへ向かう。
のこり数歩のところでエスカレーターがいきなり停まり、のっけから驚く。
五時前発の旅游列車なる観光向きの電車を拾うと、杭州には七時頃に着く。
ものの本には四時間ぐらいかかると書いてあるのだが、ノンストップ便のせいなのか速い。
テストの感想やら名物料理やらの話をしている間に着いてしまった、.....のは杭州"東"駅。
師匠が持ってきた本には「杭州駅」しか書いていない。杭州"東"駅ってどこなんだ?!
ともあれ下車してすぐ、明日の目的地・紹興までの切符を買うのが最大の急務である。
というのは前回の鎮江駅では切符売場が見つけられずホテルを通してしか買えなかったからだ。
しかもホテルならどこでも切符の手配をしてくれるとは限らないのであてにはできない。
しかし幸いこの駅は観光客に慣れているらしく切符売場までの案内板がちゃんとあり、看板も特大だった。
念のために欲しい切符の種類から枚数までは細かくメモしておいたので、窓口の人にそのまんま渡す。
辺りがうるさくて喋っても相手に聞こえないようだったからである。
無事に八時発の軟座を二枚連番で入手。下手にホテルを通して買うよりよかった。
現地の地図を即座に買い、今いる東駅の位置を確認。幹線は元々ここで、杭州駅は地方線の駅らしい。
ただ本にある地図は間違いなく杭州駅を基準に描いてあるので、少々ややこしいことになった。
拾えるはずのバスが別な路線の駅から出るというのでは全く便宜性がない。
止む無くタクシーを拾うことになったが、乗り場は分かりやすい場所でかつ整然としており一安心。
乗り場が遠い上海や悪質な客引きだらけの蘇州よりはるかにいい。
今度のホテル「杭州友好飯店」は日中合弁なので日本料理屋が一階に入っている。
名物料理は明日に回そうということで、天ぷら定食をとった。げに二ヶ月ぶりの日本食。
素材はピーマンやら人参やらあってやや奇妙だったものの、揚げたてだったので美味だった。
部屋で明日の日程について相談。紹興観光から戻って余裕があれば杭州名物料理で夕食。
行けない可能性もあった紹興への切符が買えたとあって、朝に弱い師匠が五時半に起きると宣言。
五時半になら私は起きられるはずだが保険がてらモーニングコールを頼む。

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於:杭州→上海
二泊もしながら、杭州観光そのものに割いた時間はものの半日しかない。
しかもほぼ北端の霊隠寺からほぼ南端の六和塔まで内容はもりだくさんの予定。
バスを待つのも鬱陶しいので飯店からタクシーで霊隠寺に直行し、有名な磨崖仏だけ
鑑賞して寺そのものには入らず。せかせかと再び車を拾い、岳飛の廟へ。
週末のせいか寺といい廟といい人出がものすごく、歩いているだけで疲れる。
ことに岳廟の見せ場である「墓前に引き出された敵将の像」などは覗くのだけにも数分かかった。
そしてよく見ると銅像の一部がへこんでいる。傷みの激しい物にいたってはハンダで埋めてある!
どうやら観光客がひたすらなでるので摩滅してしまったらしい。「現行犯」を見る。
目的地のうち関心の高い物から二つを踏破してしまったので、漸く余裕が出る。
折角ここまで来て湖を鑑賞しないのも勿体無いからということで「蘇堤」を歩いて縦断することにした。
本当は遊覧船にでも乗って湖の中から見るのがいいらしいのだが、人いきれが厭なので回避。
中国での人ごみは何をなくすか分かったものではないので通行人の少ない堤を選んだ訳である。
詩人として有名な蘇東坡の指揮で作られたという堤は既に舗装されて久しいようだった。
だらだら四十分ほど写真を撮りながら歩き、南岸の近くにある「花港飯店」で昼食。
名物の東坡肉をつついて一服。これで食堂がもう少し空いていれば嬉しかったのだが。
午後は南側の観光地である六和塔とHuPao(虎が走るの意)泉を見学。
塔からの眺めは霧のせいもあって余り楽しめなかったが、空気がよくてほっとした。
そして泉は山を少し登ったところから湧いている。とても水がきれいで見ほれた。
中国人観光客はこぞって源泉の水を飲んでいたが、流石に飲む気にはなれなかった。
帰りの汽車でお手洗いが使えない心配があったからである。
シャングリラでの一服を経て杭州東駅、そして上海へ。現実に戻る時が来た。
夜景が多くなるにつれ、気が沈んでくる.....明日からまたいつものあれか。

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