時事の最近のブログ記事
今週は翻訳業務にいそしんでいたのだが、気になるニュースが入った。
Google人力翻訳センターと、その後の狙いなる刺激的な見出し。
あのGoogleが「Google Translation Center」なるサービスを立ち上げるという。
リンク先では「最初に機械翻訳でざっと訳しておき、翻訳者が最初から訳すのではなくミスを捜していくということになるので、作業がかなり容易になることだろう。」とあるが、そこまでは真に受ける気もない。
少なくとも向こう数年、機械翻訳のレベルは下訳に足りるほどでもないからだ。
それより恐ろしいと思っているのは、「Google Translation Center」に翻訳メモリ機能があるということだ。
Google の言う翻訳メモリとやらが我々の慣れ親しんできたTRADOSなどに対抗しうるものだとすると、
・原文と訳文の対(=対訳)がネット上で曝される
・プロが利用すれば当然、プロの仕事が公開される
・規格やマニュアルなどの定型文書が一部書き換えになっても素人が更新管理しうる
これが普及してしまうと技術翻訳で食べることは不可能に近くなってくる。
報酬の安い中華圏の翻訳者とは競合してもなんとかやってきたが、
無料公開となってしまうと分が悪いどころではない。
クライアント(訳したい原文を持っている人)が無料の内容で満足してしまったら終了である。競合の余地もない。
ただでさえ翻訳メモリを使うように指定された仕事は労力の割に報酬が低い。
競合(翻訳メモリの使い手)が少ないのがほぼ唯一の利点と言える。
現状では翻訳メモリというソフトがまだまだ普及していないためだが、
・難しい(操作だけでなく、概念がややこしい)
・高い(新規に買うと10万はかかる)
という敷居の高さに手を拱いていた翻訳者がどれだけいて、今後どれだけGoogleのそれに食指を動かすのだろう。
そして、訳文を公開することのリスクと翻訳の進めやすさを天秤にかけてどちらが強いのだろう。
「Google Translation Center」にも仕事の斡旋機能はあるようだし、
翻訳業、翻訳業界が滅びることには直接つながらないだろうとは思う。
しかし個人翻訳者は淘汰されていく可能性が濃厚になってきた。
決して自分の仕事に自信がないわけではないが、やはり一抹の不安が拭えない。
19日から21日は中国全土で「哀悼の日」だと発表されている。
日本語のニュースでも読めるので一応そうなのかと認識はしていたが。
先月からスカパーでチャンネル中国を見ようか迷っており
配信元の本体東方衛視サイトでも覗こうと思ったところ。
目的のページが開けずドメインすら違うページ(運営もと会社のだが)に自動転送された。
一目瞭然ではあるが、黒い背景に白い菊が一輪ぽつんと浮かんでいる。
四川大地震被災者を悼むための特設ページだった。
項目は「献花」と「留言(伝言)」の二種類で、それぞれに参加人数が表示されている。
献花は右横の黄色い文字列をクリックするだけという手軽さもあってか、
参加者が既に217789人にもなっていた。
「留言(伝言)」のリンク先はいわゆる普通の掲示板で、
不特定多数の被災者に宛てた励ましや、親族への追悼の言葉が並ぶ。
書き込むべき適切な言葉が思い浮かばなかったので、とりあえず献花だけしておいた。
こうした「気持ちを伝える」取り組みというのもありだと思う。
mixiで社会不安障害総合情報サイト-SAD NETの広告を発見。
何ぞやと思って開いてみると、「SADチェックシート」なるものがあったので試してみた。
24の場面でそれぞれ不安を感じる度合いがどれぐらいかを答えていくものなのだが、
「非常に強く感じる」「はっきりと感じる」「少しは感じる」「全く感じない」の選択肢ごとに
表示されている人物の表情が変化して面白いようなむず痒いような。
結果、私がSAD(社会不安障害)である可能性は42%とのこと。
どうもただの引っ込み思案のようだ。
引っ込み思案やら内向的性格やらのうち、いくらかでも「治療で改善しうる障害」が含まれているというのは
本当にその気性が自分でしんどい人にとっては朗報なのだろうな、と素直に思う
反面また製薬会社が病気を発明したのかな、と違う意味で暗鬱な気分になる。
8月8日に発表されたのでやや旧聞に属するが、
米国のAmazon子会社、CreateSpaceが始めたオンデマンド出版サービスが面白い。
・オンデマンドというとおり、受注があれば24時間以内に作成して出荷
・Amazon.comで常に「在庫あり」扱いにできる(有料)
・著者の買取りは一部のみでも可
アマゾン側での発表内容から分かることは概ね上記の三点だけなので、
CreateSpaceのページを覗いてみた。
・本文に関わらず表紙はフルカラー
・本文白黒の場合、5.25" x 8"~8" x 10" の5種類、
ページ数は740ページまで(8" x 10" の場合のみ400ページまで)
・本文カラーの場合、8.25" x 8.25" の7種類、
ページ数は100ページまで
・売値は著者が指定
・白黒印刷100ページの本を出版する場合、費用は5.15米ドル(約600円)
・カラー印刷100ページの本を出版する場合、費用は15.15米ドル(約1800円)
・本文、表紙ともにPDFファイルで入稿
・Amazon.comでの販売費用は売値の30%として計算
・著者が買い取る場合、、出版費用の割引あり(50部以上で10%、100部以上で20%)
つまりはどういうことなのかと私なりに解釈してみると:
1.日本語書籍でも出版可能
CreateSpaceとのやりとりは英語になるが、入稿がPDF=中身の言語は不問。
活字である必要すらない(そのまんま印刷されるだけだが)
2.追加出費なくアマゾンの流通に乗せられる
Amazon.comへの出店費用=売り上げの3割、なので売り上げがない場合は出店費用も取られない。
しかもISBNコードの取得が無料でしてもらえる。
3.本が売れれば当然?印税収入も
売値は著者が指定することになっており、売値=出版費用+印税
例)本文白黒100ページの本を売値25米ドルにしたとき
印税=25(売値)-5.15(出版費用)+25×0.3(Amazon.com費用)
=12.35
となり、印税率49.4%にもなる。
とまあ、PDFファイルの作成やら売値の設定やらを自分ですることになるものの
いずれもちょっとした学習でどうにかなる問題である。
表紙フルカラー(UVコート印刷)のペーパーバック仕様の本が流通に乗せられて、数百円から数千円。
国内で自費出版するより相当お手ごろなのではないだろうか。
来年の北京五輪を控え、各所で「大丈夫か中国」といったニュースがふえてきた。
聖火問題については余り日本のニュースで紹介されていないようだが......
台湾を通る、通らないで両岸(中国と台湾、両国とは言えない)がいまだにもめているとのこと。
たかが聖火と思うのは第三者だからだろう。
台湾当局はなし崩し的に国家主権をないものにされ(中国に取り込まれ)ることを恐れている。
国内ルートとして台湾を通るというのは容認できないらしい。
ただでさえ参加地域名が通例「中華台北」のところを「中国台北」と言われ憤っているところだ。
両岸関係が微妙かつ複雑なのは分かっているつもりだが、
そういう政治問題をスポーツのそれも盛大な祭典に持ち込むのは国として最低ではないかと思う。
