究極豚丼

勤務先の近くに、「究極豚丼」なるものを食べさせる店がある。
前から気になっていたので、職場の人を誘って試しに行ってみた。
昼どき、しかも結構な雨なので非常に込み合っていたのは同情に値する。
しかし注文を後回しにするのはどうなんだ。本末転倒ではなかろうか。
「すみません!」と声を上げたのは当方。女性。
なのに店員は我々の後ろを素通りして隣の男性客の注文をとり始めた。
隣の男性客は私がお茶を飲み干してから入ってきた二人組である。
「いくらなんでもそれはないんでないの?」と思わずそのまんま言ってしまった。
しばらくして、何事もなかったように同じ店員が注文をとりに来た。
豚丼は一種類しかなく、味噌汁だけ二種類から選べるようだ。
私「豚丼を豚汁で」
職場の人「私も同じものを」
店員「究極の豚丼でよろしいでしょうか」究極のと言わないのが気に入らない素振り。
……おねいさん、そんなものこの店にないぞよ。
「の」が余計だ。
間違うぐらいなら訂正しないでいただきたい。2点減点。(満点は不明)

いきなりすぎる人

仕事ではよく結論が見えない話ばかりする人にいらだったりするものだが、
全く唐突に要件本文から話し出されても困惑するものだと知った。
帰宅の途中、駅の改札を出て少し歩いたところ。
ものすごい勢いで見知らぬ人から話しかけられた。
最初、全く何を言っているのか分からず、何だか怖いのでさっと無視すると
また同じ音節を畳み掛けてくる。
何秒か考えてやっと、彼の言いたかったことに察しがついた。
某駅に行くためのホームがわからないらしい。
「一番あっちの突き当たりにあるホームですよ」と教えると
「何だ、階段おりんのけぇ」とそのままの勢いで彼は去っていった。
ひどく訛っていたうえに呼びかけの間投詞がなかったので、
私に道を聞いているとは分からなかった。
教えてもらって「ありがとう」、がないのはまだしも(失礼ではあるが)
話しかけるときの「すみません」なりせめて「ちょっと」ぐらいは欲しかった。
純粋な機能として挨拶が必要なときがあるのだとは、少し驚きである。