ちょっと休憩

台湾から舞い込んできた方の案件が午前中で片付いた。
前の職場で知り合った人に連絡を取ってみたところ、
ランチの暇はないがお茶しましょうかという話に。
「懐かしいねー」
はい。ほんの半月しか経ってないが同感。
過去が「思い出」に確定するのはどうも経過時間の長さではないらしい。
気持ちの中でけりがつくかどうかなのではという気がする。
車で迎えに来ていただき、近く?のファミレスに移動。
ドリンクバーで文字通りのお茶を何杯か注いだ。
曰く愚痴やら悩みやらなのだが、話す表情が明るい。
私も相槌を打つ回数より笑うほうが多かったのではないかと思う。
帰ってしばらくすると、丁重なお礼のメールが来ていた。
ご馳走もなにも、たかがお茶なんですが奥様。
それにしても利害のない相手との会話は楽しいものだが、
やはり話して面白い人には何か笑いのツボのようなものがありそうだ。

大人気(ダイニンキ?オトナゲ?)

A4で170枚相当の規格書翻訳をしているところに国際電話。
めちゃめちゃ早口の英語で返事の余地がなかった。
相手「ま~いいや、メール見てよ」
私「あ、どうも」
メールチェックをしてみると、台湾からの引き合いが来ていた。
ProZ.com経由で仕事になるのは2社目。
報酬提示額は悪くないが、納期がやや近いので悩む。
一旦お断りのメールを書きかけたが、添付原稿を見て翻意。
最初からきれいにテキスト化されていれば本当に翻訳の手間しか要らない。
見た目は51枚あるが正味11000文字強なのでがんばればどうにかなる。
日本側の仮納期に提出できるものも幸い手元にある。
#5本のうち1本を「できたところまで」出せばよいのだが1本できあがっている。
これがなかったら流石に引き受けられなかった。
やはりTRADOS様様といったところか。
さ、働こっと。

時速1400km

またもや?篁さんネタになってしまうのだが。
私が最も気に入っている曲のひとつに「1400km/h」というのがある。
特に何も気にせず音速(360m/m)か何かだと思っていたが、
某所のインタビュー記事によると、地球の自転速度だとか。
言われてみればそのとおり、24時間で1周なのだが。
敢えて指摘されると「思ったより速い!」と思ってしまう。
#経験上、時速140kmでも十分吹っ飛びそうなほど速く感じる。
なるほど、ぼやぼやしていたら置いて行かれてしまうわけだ。

透かしの入ったページをきれいにOCRする方法

面白いことを発見した。
支給原稿が紙(又は画像PDF)のとき、たまに透かしや背景画像にぶつかるが
背景画像がOCRに拾われてしまうと該当箇所の文字が読み取れない。
そういうページに限って文字数が多かったりすると捨てるのも忍びない。
読み取りを諦める前に。
ひと手間でかなり救われる場合があるのでメモ。
該当ページの画像ペイントで開き、背景を薄い灰色で塗る。以上。
これだけでモノクロ画像がかなりぼやけるので、
OCRが透かしをただのノイズとして読み捨ててくれるようになる。
今のところ成功率90%。
ほぼ完全に読み取りたい文字が目視できている(テキストにもできている)。

リスクの回避

某大手派遣会社の通訳・翻訳専門らしい登録窓口に行った。
これで特定職種しか扱ってないのかと呆れるほどの広さ。
1対1で面談するブースだけでも6箇所、試験用らしいパソコンが3台、
待合室?オープン席は更にその倍ほどあった。東京の一等地に……
偶然なのかいつもそんなものなのか、実際の利用者は2~3組だった。
オープン席の一つに案内され、ざっと手元書類の説明を受ける。
次は「会社概要とシステム」とやらのビデオを見るように、と受付担当者は席をはずした。
そのビデオがある意味かなり面白い。
会社概要はものの3分もなく、四季報レベルの半分もない。
システムと言っても派遣社員の経験があれば「ふ~ん」と通り過ぎてしまう程度の紹介。
最も長く時間を割いてあったのは「身だしなみについて」だったのだ。
いわく
・毛染め、マニキュアは自然な色で
・男性は毎日ヒゲの手入れを(剃れと明言はしていない)
・靴は「安全なもの」と称し、でも画面はピンヒール……
・素足は禁止
……最初「そこまで言う必要あるのか」と思っていたのが、
段々トンデモ風味が増してきた。素足って、どう通勤するのよ。
全体的にはビデオといい書類といいきっちりしたもので
「ウチはここまでちゃんとやってます!」という姿勢がはっきりと見て取れる。
だいたい派遣契約で争議の起きそうなところは事前にやんわりと潰している。
でも、裸足は禁止。
肝心の登録面談は、思っていたより快いものだった。
翻訳祭に来ていた担当者が私の話をかなり覚えていてくれたのだ。
ものの3分も話していなかったはずなのに、と感心する。
やはり中国語なだけに?そう業務が頻発したりはしないそうだが、
隠さず丁寧に説明してくれているようで好感が持てた。
一度は専門職としての派遣というのもやってみたい気はする。
最早ボールは手元になく、引き合いがあるかという問題なのだが。

特別な派遣?

先日「JTF翻訳祭」で名刺交換した相手から、電話をもらった。
社名はテンプスタッフ。まあ有名であろう大手派遣会社だ。
しかし出会った場所が場所なので、案内される話は普通の事務仕事ではない。
そもそも登録する先からして普通に公開されていない。
グループ各社への登録はネットから受け付けているらしいが、
通訳・翻訳だけはなぜか電話をしなければならないとのこと。
……日本語で出てくれないとかぢゃないだろうな。
#そんなはずはない。私がもらった電話は完全に日本語だった。
ともあれ登録手続きに訪問する必要があるのは普通の派遣と同じ。
都合のいい時間を提示して予約を入れ、履歴書情報の事前登録を済ませた。
最近では普通なのかもしれないが、履歴書を紙で用意しなくて済むのはありがたい。
手書きで作成するのが面倒というより、証明写真の手間と料金が馬鹿にならないからだ。
それにしても。これまで派遣会社から翻訳業務の引き合いをもらったことはないのだが、
専門窓口であるからには多少は脈ありなのだろうか?
ともあれ話を聞いてみるぐらい無駄にはならない気がするので、まずは登録会?に期待。

勤め人と自由業者

好きな時間に好きな場所で仕事ができる。
勤め人であるダンナにはかなり羨ましいらしい。
定時があって勤務先があるのなんか、いたって普通のことなのだが
そうではない人間が近くにいると目に付くのだろうか。
半月ほど勤めに出てみて、改めて勤め人と自由業者の違いを振り返ってみる。
1.定時
 【勤め人】
 ・フレックス制度でかなり自由の利く会社もあるが、基本的には定時がある。
  決まった時間に稼動しうる態勢であることが勤め人の仕事の第一歩?
 【自由業者】
 ・何曜日の何時から何時といった勤務時間の定義はない。
  むしろ、決まった休日もない。
2.職場
 【勤め人】
 ・特定の一箇所に固定されているかはともかく、決まっている。
  少なくとも当該案件の開始前に通知されているのが普通。
 ・ただし短期派遣だと必ずしも席は用意してもらえないようだ(今回経験)。
 【自由業者】
 ・決めても決めなくてもよい。
 ・私の場合だいたい自宅で作業しているが、公私の境界線としての仕事場所は欲しいかも。
3.求められる「仕事」
 【勤め人】
 ・関連業務全体の流れを見通した働き。事務方だと特にスタンドプレーは好まれない。
 ・他人(特に前工程)の尻拭い。自分の本来の持分に手をつけられなくなることもざらにある。
 ・時間と「手」を業務のために確保すること。場合によっては業務ならぬ特定の人のためであることも。
 ・無駄に時間をかけないこと。
 【自由業者】
 ・自分の持分を完結すること。
 ・問い合わせには全て自分の責任において回答すること。
 ・コンディションを整えておくこと。体調を崩しながらだらだら働いても効果は出ない。
 ・商談から納品まで、関連業務の全て。
4.我慢のしどころ
 【勤め人】
 ・人間関係
 ・強制的な割り込み。担当業務の進捗は悪くなるが、実はツケは回せる。
 【自由業者】
 ・仕事の波。あるときは大量にあるが、断って減らしてよいものかは判断が分かれるところ。
 ・不条理に感じるクレーム。誰も弁護はしてくれない。
 ・貧しさ(笑)
改めて並べてみてもどこかで見たことのある文句ばかりだが、一番の違いはやはり安定性だろうか。
勤め人は出勤≒勤務=収入の元、だが自由業者は結果=収入の元、である。
商談中にせよ、作業中にせよ、結果の手前でひっくり返されたら何も残らない。
そして、よほど強い立場を築き上げない限り下請≒弱い立場である。
モノを言える立場になるための力になるのは実績のみ。
もちろんそうして死守した結果だったりする実績だけが自分を支えてくれる。
……派遣会社の登録やら採用やらでは余り実績を見ていない気がするのは外れくじでも引いたのだろうか?

値段相応?その1

朝から携帯が鳴った。着信したメールを開くと「揉まれにこない?」
例のカイロプラクターをしている友人からの誘いだった。
リスモ(携帯に音楽を転送するシステム)の調子が悪いので
ついでに見てほしいとのこと。
訳文納品を済ませたばかりで今日は流石に空いていたので、
さっそく彼女を訪ねてあちこち診てもらった。
体が軽くなって一息ついたところで、相談内容を聞きなおす。
どうも携帯電話ではなくパソコン側の挙動が妖しい。
念のため関連ソフトのダウンロードから一通り試してみると
問題は再発しなかったのでひとまず解決。
「すご~い!いやぁ頼りになるねぇ」
褒めてくれたのはいいのだが、次の一言。
「持つべきものは手に職だ」

いわく、自分の用事だけでは呼びつけにくいが対価が提供できるので気楽だと。
確かにお互い様。私もただで診て貰ってばかりではなんだか申し訳ない。
「業者を頼んだら1万某するだろうし、買い替えだと2万ぐらいするでしょ?」
という計算?でこういうことになったらしい。
手ぶらで行くのも何なので、ほんの申し訳程度に月桂樹の葉(実家産)を持っていったが
帰りには彼女が親戚から押し付けられたらしい馬鈴薯をしこたま頂いた。
なんとも不思議な物々交換。

値段相応?その2

いつもは玉ねぎ1個50円ほど払っているスーパーで特売があり、
似たような大きさで1個29円になっていたので少し買いだめをしていた。
それなりに吟味して選んだつもりなのだが、ハズレが1個あった。
悪臭こそしないものの透明感を失った肌色のふにふにが出現しており、
剥いてもむいても玉ねぎの匂いがしない……
やっと可食部にたどり着いたと思ったら、歩留まりはいつもの5割ほど。
29円も食べられないんですけど。
生活物価が上がったって賃金やら報酬やらには反映されないから
少しでも割安なものを買おうと思うと待っている罠。
どうしたものか。

ゲストのいない「お誕生会」

日光のペンションに行ってきた。
ダンナと二人だけの「お誕生会」。
ゲストもホストもない。二人とも主賓。
というのも、誕生日が四日しか違わないのだ。
日光駅からペンションまで3km強の道を歩いてみることにした。
私は兼業当時3~4kmの通勤路を歩いていたので平気だったが、
客先まで徒歩5分のダンナは荷物を背負っていたこともあり途中で少し休憩。
車の渋滞さえなければ山なので空気がいい。
田母沢川の流れが目の保養にもなり、思わぬ収穫だった。
瀞の色を見て、これが日本語で言う水色なのかと感傷にふけってみたり。
乗ろうかどうか迷っていたバスに追い越され、その黒い排気に辟易してみたり。
出先で散歩してみるのも一興だと感じた。
チェックインから夕食まで時間に余裕があったので、24時間やっているという内湯に浸かる。
天然ならぬミネラル温泉と表記されていたが、消毒くさくないだけでも御の字。
見知らぬ人と入るにはやや窮屈かもしれない広さだったが、
貸切制にしているとのことで脱衣所の鍵をかけた。
全身を伸ばしてゆったり入浴するだけでも本当に気持ちがいい。
そしてお目当てはコース料理(の後のデザート)。
ペンションのせいかホテルやレストランのような緊張感なく料理がいただけた。
……周囲の客がカジュアルな格好だったせいもあるだろうか。
肉料理が出ると、「デザートはあちらでお申し付けください」との案内が。
色々なホールケーキの並ぶショーケースでは、小学生ぐらいの息子さんが待っていた。
「コチラ、ケーキトナッテオリマス。オコノミノモノヲ、3種類グライ、コチラノホウカラ、オ選ビクダサイ」
緊張しているのか不慣れなのかぎこちない声のかけ方だったが、目がしっかりこちらを見ている。
失礼にならないよう気をつけながら3種類ずつ選び、一礼して席に戻った。
かわいいね、ここの息子さんなのかな、などと話していると……
それまでシャンソンだった店内音楽が「ハッピーバースデー」に。
奥さんが「お誕生日おめでとうございます」とロウソクの立ったケーキを運んできた。
特典なのか、その場でポラロイド写真も撮ってもらう。
ささやかながら、とボールペンまでもらった。
心遣いにほっとする、というのはこういうことだろうか。
食後には一休みして貸切露天風呂へ。
標高があるのか外気はだいぶ冷えていたが、却ってお湯が気持ちよかった。
いい景色を見て、おいしいものをおなかいっぱい食べて、お風呂でゆっくり。極楽極楽。