ビジネス日本語

手元には「ビジネス日本語」の教本が二冊ある。一冊は大陸、一冊は台湾のものだ。
中国語圏の人々が日本語のいわゆるビジネス文書をどう解釈しているのかもさることながら、
日本語ネイティブの私ですら知らないような日本語の例文が色々あって面白い。
・未だ拝顔いたしておりませんが
・ご尊名はかねがね拝承しております
・ご海容ください
・ご勉強願います
・以上ご通知申上候
・概算でよろしゅうございます
・その非を天下に訴えたいと存じます
……意味は分かるが、どれも死語ではなかろうか。最後の例文は、そもそもそんな発言があるかという問題。
一発返還できるATOK偉い。
そのくせ肝心な所が間違っていたりする。
「まことに心苦しいお願いではございませんが←むしろ厚顔。
「資金操作が繁忙をきわめております」←ワルイコトしてそう。
「発送済みのことと存じますが」←「が」で文を終わるのは口語(電話)だけでは。


細かいアラを数え上げるときりがない。
振り返ると自分の中国語がどれだけ恥ずかしいのか想像に堪えないのでお互い様だろう。
確実に云えることは、例文の対を対訳として鵜呑みにしてはいけない
教科書なのにな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です