仕事を選ぶ権利

お勤めの方々にはよく「フリーっていいわね」と言われる。
自分で仕事を選べて、自分の時間でできて、他人(恐らく上司)の指図を受けないのが羨ましいらしい。
が、私はそういう人々に対して独立を勧めようと思ったことはない。
上記「自由」のいずれもが結局は程度問題だからだ。
恐らく、勤め人でも自分で仕事を選べる人は一定数いる。
そのツケを背負う羽目になって仕事を選べない人も一定数いると思う。
同様に、ではないが、フリーでも仕事を選べるとは限らない。
そもそも、選べるほど仕事があるのかという問題がある。


・大前提となる仕事依頼の件数
 努力の余地は否定しないが、外部要因やら運やらの方が強いのではないだろうか。
 発注元とフリーランスの関係は上司と部下ではないので、相手にも選ぶ権利が存在する(しかも強い)。
 さしあたっては地道に堅実に依頼をこなすぐらいしか、少なくとも私にできることはない気がする。
 仕事を作り出す能力が十分にあれば話はだいぶ変わるだろうが。


・報酬が手間暇に見合っているか
 そもそもの依頼が少ないと、ここでの選択の余地はない(生業であれば)。
 また、たいていの場合、複数の仕事を同時並行というわけにはいかない。
 機会損失リスクを検討した上で、目の前にある依頼を受けるべきか考えなければならないのだ。


いずれも至極当然のことだが、勤めている頃に意識したことはほとんどなかった。
何しろ勤めているときは勤務=仕事=報酬源だったのだ(これまた当然だが)。
業務=仕事でもなければ、事業=仕事でもなかった。
それが今は、概ね事業=業務=仕事である。(報酬までは等号で結びがたい)
確かに「自由に選べる」のだが、決して気軽に選んでいるわけではないのだ。
なかなか本意を伝える術がなくて歯がゆいところではあるのだが。

アジアな街

先日、西日本セミナーで出会った人に「上海ってパジャマで出歩く人がまだいますよね」と声を掛けられた。
確かにその光景を初めて見たときは私もたいそう驚いたものだが、実は今いる街でも見る光景だ。
「日本なのに……!」と驚いた記憶はある。
意外なほど若い子たちが、パジャマで歩くどころかチャリンコに二人乗りしていたりするのだ。
上海ですらパジャマで歩く若者はいないのに。


そういえば商店街の奥にある「市場」の雰囲気も中華圏のそれに似ている。
やたらごちゃごちゃとしていて照明が少なく、それでいて何だか明るいのだ。
違いはと言えば売り子の年代ぐらいなものか。
値段が表示されていないのにお客も気にせず買い物をしていたり、色々な匂いが混ざっていたり。
ふと「ここで日本語って通じるのかしら」と思ったことすらある。
普通に考えれば日本語しか通じないはずなのだが。

プーアル茶の威力

昼に何だかこってりしたものが食べたくなったので、街の中華屋へ行った。
普段ほとんど油ものを口にしないので、たまに濃いものが恋しくなるのはいいのだが。
パラパラに仕上がった炒飯は確かにうまいが、口の中やら喉やらに油が残った感じがする。
大衆食堂っぽいところであまり期待してはいけないのだろうが、お茶はなく水しか提供されなかった。
帰宅したらすぐお茶を淹れようと思っていたのだが、我慢しきれず歩く途中でウーロン茶を購入。
飲むとそれなりにすっきりするので、あの店では是非ウーロン茶を提供すべきだと思った。


それでも何だかむかむかするので、帰宅後、やはりプーアル茶を淹れることに。
今あるのは西部印象とかいう雲南省ブランドの3年物だ。
プーアル茶のくせに苦いので少し飲みにくいかも、と思っていたのだが今回はむしろそこに期待。
いざ飲んでみると、一口で「!」のすっきり感。さすがだ。
喉から油が取れる感触は、薬かと思うほどだった。
これは飲み続けたら痩せるかもしれない……というのは期待しすぎだろうか。

住所が余りに長いので

現住所は一年前と比べて文字列が倍ほど長い。
地番までの漢字だけで11文字もある。
まして英語表記すると、10.5ポイントでもA4の1行に収まらない。
住所を書く機会などそうそうないと思っていたら案外あるので、
対策を二つほど打ってしまった。
・住所角印
・PDF編集ソフト
前者はオフィスデポに発注した。電話番号とダンナの氏名も別の行として作成。
使用頻度が高いのはやはり住所+自分の氏名。
会社やら役所やらの定型書面に押しても今のところ文句を言われないので便利。
後者はジャストシステムからダウンロード購入した。
アドビのを買うとかパッケージ版を漁るとかいう選択肢は一応あったものの、
急に使いたくなったので「まともなダウンロード版」で落ち着いた。
ちょっと使ってみたところ操作感はアドビのAcrobat Proと大差ない。
行き当たりばったりの割にはいい買い物をした。

黄金ではない週間

世間様ではゴールデンウィークだとか大連休だとか言われる今日この頃。
去年の今頃は暇だったように覚えているが、今年は意外と忙しい。
自称「毎日が月曜日」の私らしく?ここ一週間は休みなく働いている。
黄金が掘れるほどの実入りでもなさそうなやや渋い案件ばかりではあるが、
まぁ退屈が苦手な私にはちょうどいいのかもしれない。

「お正月」のない年明け

気づいたら年が変わって3日目になっている。
そう言いたくなるぐらい、今年は「年を越した」実感がない。
・御用納め?
複数の翻訳会社から12月26日で「年内営業終了」だと通知をもらった。
とはいえ手元には半月ほどかかる大型案件の仕掛品。
・帰省ラッシュ?
結婚してこのかた、毎年ダンナの実家に帰省して年を越してきた。
しかし今は徒歩二十分という近所なので「帰省」が成立しない。
1日に挨拶だけしようかということになり、朝ご飯をごちそうになってきた。
・ゆく年くる年?
自慢ではないが我が家のテレビはいまだにアンテナ線を接続していない。
テレビ=実家で見る(目に入る)もの、なので当然のように年末年始もつけず。
ちらほら届く年賀状だけが「お正月」らしい代物。
しかしこちらは喪中なのでこれまた……
さすがに寒中見舞いは出す予定である。

インクの詰め替え

自宅にはキヤノンの古いプリンタとBrotherのFAX複合機がある。
後者の方が新しいのだが、贔屓のようなもので通常印刷には前者を使っている。
型番はBJF300。とっくに保守部品がなくなっていてもおかしくない年代物。
幸い今年カートリッジを取り寄せることができたので、もうしばらく騙しだまし使おうと思っている。
そのBJF300でインク切れが起きた。
ドライバが古いので事前警告が通知されることもなく、打ち出した地図が赤潮状態。
シアンのインクが切れたのかと気づき、プリンタを開いてみると3色とも生インクがなかった。
キヤノンには悪いが、インクはオフィスデポの詰め替え用を常備している。
とはいえ去年まで他社製インクを使っていたのでデポのものは今回が初めてだった。
要領は変わるまいと思い、詰め替えインク一式と古新聞を用意。
シアンは全く問題なし。ほぼ外に垂れることもなく詰め替え完了。
次のマゼンタで新聞紙が赤潮状態に。
よく見ると隣のイエロー容器も赤く染まっている。
濡れティッシュで漏れインクを拭き取り、気を取り直して詰め替えると……赤潮拡大。
どうも、一息に注ごうとすると圧力で出口から噴き出すらしい。
試しにイエローの詰め替えをちびちびとやってみると、やはり問題は起きなかった。
それにしても染料インクが手に着いてしまって落ちない。
アルコールティッシュも、クレンジングも歯が立たない。

久々の休日(?)

ここ数日ばたばたしていたのが、今朝でどうにか一段落。
久々にS社長から頂いた案件も手離れしてふっと時間が空いた。
と、珍しくダンナも作業のきりがいいとのことなので、昼から出かけることに。
天気もまさにお出かけ日和だったので、大阪の街をうろついてきた。
平日万歳。1時過ぎのせいもあって、キタのど真ん中でも並ばずにランチにありつける。
雑踏に紛れず絶景スポットに行ける。←ただし献血ルーム

「迷惑」扱いされると「迷惑」

受注できるか読めなかった大型案件が、昨日になって正式発注された。
翻訳会社の説明によれば原稿は今日もらえるはず。
さて、今日のいつだろうか。
待てど暮らせどメールが来ない。本当に日が暮れてしまった。
間によっては割り込みになる他社案件を引き受けて作業の合間にメールチェック。
やはり受信トレイに新着はない。
ところがふと迷惑メールを消そうかと一覧を見たら、……ある。
これまで一度も迷惑メールに分類されたことのない会社からなのに。
誰かが間違って分類したとも思いがたい。
「迷惑メールを解除」して添付された原稿を見ると、うっすら分かった。
添付のZIPファイルがウイルス検査できないから「迷惑」だったらしい。
パスワードのかかったファイルだったので中身が見えなかったのかは不明だが、
いずれにせよ危うく一晩見過ごすところだった。

勉強のための勉強

唐突だが、中国語の勉強がしたい。
とはいえ曲がりなりにも翻訳業を4年以上やっている身、そうそう伸びしろはない。
今世紀に入った頃から巷の中国語教材も増えてきたが、
大部分はやはりと言うべきか学習者人口を広げるべく出された初心者向けのものだ。
持っている資格でいうと中国語検定2級に過ぎない私は上級とまでいかないはずだが、
中級以上のレベルから更に上を目指せる国内での独学は無理な気がしている。
かといってまた語学留学と言うのもいまいちぴんとこない。
もう「就職」する気はないので「学歴」が欲しいともあまり思わないのだが、
「資格」がこれではやはり心許ないのでは、と思い始めた今日この頃。
国際的には翻訳専門の学位がある、と以前にも書いた気はするが今の日本にはない。
となると中国語の国際標準(笑)「漢語水平考試」でせめて中等A級を取ろうかと思い立った。
(中等A級があれば中国で初歩的通訳レベルと見なされるらしい)
手持ちの古い証書を見ると中等C級。
ところが分野別の得点はリスニング以外A級の水準だった。
文法やら読解やらは流石にそれなりの成績だったということである。
よっしゃ、んではリスニング対策でA級だ!とまで意気込んだはいいが、……CD教材は聞き飽きている。
昔から復習が苦手なクチなので、全く同じものを反復学習するという苦行には耐え難い。
逡巡の結果、中国語会話教室に行ってみることにした。
まだ通うとまでは決めていない。まずは体験レッスン。
その日が待ち遠しいやら、なんだか怖いやら。