怪しい者ではありません、ただのケチです

どこにでもある都銀の敢えて大阪市内某支店で銀行口座を開設してきた。
これまで事業用口座は一本化していたのだが、損をしそうな気がしたからである。
某社が振込手数料は翻訳者負担と明示したのがきっかけだった。


問題の書類には具体的な振込手数料の料金表も添えられていた。
同支店内であれば0円、同行他支店なら100/300円、他行では300/700円。
現住所の近隣には指定された都銀のATMこそあれ支店すらない。
交通費をかけて開設するのであれば、帰省ついでに大阪で作ろうと思い立った次第。
マネーロンダリング防止とやらで、口座開設は意外と大変だった。
本人確認書類として免許証を提出すると、窓口の人が「横浜の方?」と硬直。
敢えて同店で開設すべき理由の説明を求められた。
念のために持ってきていた上述の料金表を提示するとやや困り顔。
「これはどういったお取引でしょうか?」
「翻訳料金をこちらに振り込んでもらう話です。振込先口座を開設したいと」
「料金、と言うのは」
そこで聞き返されても些か困る。
「こちらが翻訳作業をする代金ですが、報酬と言えばお分かりでしょうか?」
「あ、ああ…少々お待ちください」
ばつが悪いのか疑わしいのか、彼女は料金表を手に奥へ行ってしまった。
上司と思しき男性と何やら相談しているのが見える。
「本日はどうして当店へお越しに?」
免許証は表面が旧住所だったので、そちらを見せて帰省だと言うと納得した模様。
ややあって開設申し込み書類が受理された。
振込手数料が惜しいという理由には正当性が弱いということか。
それとも、そこまでする個人客が珍しいのだろうか。
経費に計上できるとは言え毎月700円の負担は節約するにしかずと思うのだが。

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