今年度も出版翻訳講座を受けてみることにした。
半年で完結するはずながら、7人中5人が前期からの継続受講生。
新顔は2人とも大陸出身者のようだ。
うち1人が20代ということで若いか否かの話に。
と言うのも私が習った頃の中国語では二人称の区別があったのだ。
通常、日本語では「すいません」や「御免ください」で済むような話しかけの時。
中国(大陸)の文化では相手の属性を示す一般名詞で呼びかけることが普通なのだ。
自分がどこぞの客で相手が店員であれば「店員さん」とでも呼べる。
いかんせん「ちょっとそこの人」に声を掛けようとすると関係値がないので難しい。
昔々は老若男女を問わず「同志」で済んだのが分化してきたのは知っている。
職業が分かれば職業で呼ぶが、そうでなければ年齢を反映するものと習っていた。
30代になってから「小姐(お嬢さん)」と呼ばれたのはおかしくないかと聞くと。
(いい加減「阿姨(おばさん)」が妥当ではないか確かめたかったのだが)
そもそも「小姐」自体が失礼なので今は使われていないと言われ驚いた。
今は日本語で言う「オネエチャン」に近い用法の言葉になっているのだという。
留学当時は客室乗務員すら「小姐」でおかしくなかったというのに、恐ろしい話だ。
今なら「女士(女史)」と呼ぶべきでしょうね、との答えだった。
こんなようで自分は中国語ができると言ってよいものだろうか。
相手に普通に話しかけるための常識すら持ち合わせていないことになる。
少なくとも中国語での発信には一定の歯止めが要りそうだ。