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事実上の一人旅ではシンガポール国立植物園とプラナカン博物館を回った。
途中で立ち寄ったフナンデジタルモールでは買い物に失敗している。
※単に買いたい商品がなかっただけなので事故ではない


雨上がり、朝日の差し始めた植物園はどの草木も美しかった。
園内は行先表示の案内板だけ中国語もあるが、名札などはほぼ英語。
ラテン語の学名表記もあるが、知識が足りず見ても分からないものが多かった。
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花さえ美しければ言葉など不要だと感じたのを覚えている。
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一方で、日本では見た覚えのない看板も。
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何が目新しいのかと言うと、スポンサー企業HSBCが明示されているところである。
国立公園の中に企業名。
文化財や自然遺産の紹介も「ご覧のスポンサーの提供でお送りします」なのだ。
個人基金からの出資らしき表示も見受けられた。
稼いだら地元に還元する、かつそれを堂々とやるあたりに中華文化を感じる。
日本だと匿名や「ロータリークラブ」になっているのは浅見だろうか。
午後に訪れたプラナカン博物館は撮影禁止だった。
シンガポール国民は無料というのが面白い。
「ご覧のスポンサーの提供でお送りします」も散見された。
受付で日本人かと英語で訊かれ、そうだと答えると渡されたのが日本語の案内図。
フロアプランと銘打たれ、配置の概要と代表的な展示物が記されている。
館内の案内表示や展示物の説明文は英中併記だった。
年表やプラナカンそのものの由来については中国語版を熟読。
背後を素通りする日本人観光客の雑談が聞こえた。
「年表かな」
「ふうん」
以上。
後は無関係な話題がそそくさと過ぎていった。
まあ長文では読む気が失せても仕方ないかと思ったが、そうでもないらしい。
別の階で展示物を見ている時も、日本人が通りかかった。
「結婚だっけ」
「そうだね」
以上。
なぜなにで盛り上がる中国語の親子連れとは対照的だった。
コーナーの説明ならまだしも、展示品の添え書きぐらい漢字で読めるだろうに。
日本語表示がない以前にこうしたものに関心がないのかもしれないが。
中国語だけで読み取れなくとも、隣の英語と見比べれば半分は理解できそうなものだ。
それでも読み飛ばすどころか目もくれず、何を見ていたのだろうか。
恐らく彼らには「日本軍の進駐によりこの伝承も途絶えた」も見えなかっただろう。
だいぶ淡々と史料として書かれている印象だったが、なんともやるせない。

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