まったく簡単すぎて

昨今OCN光コラボなるもの(の押し売り)が流行しているらしい。
OCN代理店某社に根負けした母が実家の回線を「転用」する契約をしてしまった。
が、「開通通知書」なるものがさっぱり分からないとのことで駆けつけた次第。


代理店は「処理は簡単です、皆さん開通通知書のとおりでできてますよ」と言っていた。
確かに通知書に付属の設定ガイドはすっきり簡易に書かれている印象だ。
いかんせん、「開通」についてしか記載されていない。
私が(母に代わって)したいのは「転用」であって「開通」ではないのだが。
ともあれ指示通りにIEからIPアドレスを入力してみたが、何も起きない。
説明にはアクセスする対象も目的も示されていないので見ても何も分からない。
致し方なくそのアドレスにつながらない旨で検索してやっと、対象がルーターと判明。
ルーターとPCをケーブルで直結すれば管理ページが開けるのかと思ったが開けない。
ふと思い立ってIEを閉じChromeで問題のIPアドレスを入力してみると一歩前進。
あれ、どういうことなのこの説明書。
何も分からない素人が問題なく接続できるはずじゃなかったの。

ルーターのパスワードが必要なのだがどこにも控えがない。
初期化の方法を探ってとりあえず解決。
ここで「転用」であって「開通」ではない故の問題に遭遇。
ルーターの管理画面にはすでに利用中の接続情報が表示されている。
本来メインセッションの入力だけすればよいらしいが、そこが埋まっている。
見覚えのないIDとドメイン名だったので母に聞くと他社の封筒が出てきた。
つまりそこがフレッツ光を名乗ってISPサービスを押し売りしていった証左である。
OCN代理店が勝手に「Rさん」と呼んでいたそこは無名のA社だった。
私が契約を手伝ったときはK社+フレッツADSLだったので全く覚えのない会社だ。
そのこと自体はともかく、乗り換えるからにはA社との契約を切ることになる。
A社との契約から2年間は解約すると違約金がかかるという。
書類によると2ヶ月ほど待ったほうが有利そうなので母にその旨を伝えた。
ともあれセッション2にOCNの接続IDとパスワードを入力して優先順位を変更。
メインセッションの始末の仕方は「開通通知書」には当然ない。
まあメインを接続停止にしてセッション2を常時接続にすればどうにかなろう。
一応したことを母に説明してみたが、ちんぷんかんぷんな様子だった。
それもそうだろうと同情する。
・見るべき画面が「簡単な」説明書と違う
・入力項目の名称が画面上と書類上で異なる
・説明書の例がIEなのにそもそもIEで動かない
これのどこが簡単な説明なのだ。
否、説明が簡単すぎてまともな手順書になっていないと言うべきだろう。
自分で検索してどうにかするリテラシーがさほど一般的だとは思えないのだが。
恐らく代理店はそんなこと気にしないどころか知りもしないのだろう。
話術で契約を取るだけが彼らの仕事なのだから。
「何かあったら聞いてください」と案内された電話番号はOCN本体だった。
今回の作業がややこしかったのは、フレッツ光の契約先を私が知らなかったせいもある。
契約当事者である母さえ知らなかったというあたり実に根が深い。
月に何千円という契約を結び、自分の分からない設定を経て知らないまま使っていた。
A社がねじ込んだということなのだろう。
契約を取るだけの仕事と、客先で設定するだけの仕事をA社の関係者がしていた。
顧客サポートのような役回りがそこには存在しない。
少なくとも契約書に分かりやすく明示はされていなかった。
数百歩譲って適当に設定してもいいが、設定値ぐらいどこかにまとめてほしいものだ。
後の人のことを考えるのは業務の範疇にないということなのだろうが。
知らないと馬鹿にされるという消費者教育ですかそうですか。
紙幅の都合で説明の詳細を省くのはマニュアル作成での常套手段だ。
某大手周辺機器メーカーで自ら経験している。
ただその大手は詳細マニュアルを別に用意しただけ良心的だったのだろう。
それが今回はない。
まあ私でも調べれば数分で分かることなので設定請負業者ならば周知のことか。
どうにも無知につけ込まれている気がして後味がよろしくない。

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