西の幸、東の幸

好物の土佐文旦には関西に出てきてから出会った。
東日本と西日本では出回る果物が少し違うようだ。

そもそも文旦を気に入ったきっかけは上海留学。
道ばたで見つけて試しに買ってみたらとても甘かった。
「ところでこれ何て言うの?」
「うぇんだん」
脳内で漢字変換したら「文旦」か……という経緯。
売り手も特に詳しくはなかったらしい。

閑話休題。
関西では四国や九州の農産物が豊富に出回っている。
大阪で初めて白いサツマイモを見たときは驚いた。
「黄金千貫」なる品種で、主な用途は焼酎原料。
土佐文旦も100円程度から手に入る。
晩白柚も700円台だった。
郷里では土佐文旦300円~、晩白柚2000円~だ。
「サウスオレンジ」は郷里では見かけない。
産地違いの「宇和ゴールド」が200円~だ。
この両者は同品種「河内晩柑」で、関西では100円~。
柑橘は西の幸なので西のほうが潤沢で安い。

一方で、洋梨とリンゴは東の幸だ。
関西ではだいたい長野県産が流通している。
先日「ラフランス」を義母に送ったところ珍しがられた。
彼女はさらに西の出身なのでなじみが薄いらしい。
洋梨と同様、山形特産の桜桃も出回る種類が少ない。
近所のスーパーや八百屋ではまあ1種類だ。

今や全国各地の果物が通販で手に入る時代ではある。
それでも知らないものには意外と出会えない。
自分は旅先、特に道の駅で目新しいものを探すことが多い。
逆にネットで知って産地を調べ、訪ねることもある。
旅や転居で知り得たものは、気に入ったら取り寄せる。
それもある種の豊かさ、贅沢なのかもしれない。

 

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