何故か数年おきに夏だけ皮膚科のお世話になる。
気づいてみれば医療というのも高度に属人的サービスだ。今年も7月に複数箇所が腫れ、皮膚科を受診することにした。
時間拘束のある仕事をしていたので、定時後が前提条件。
所要時間が分からないところへ日中に行く選択肢はなかった。
ちょうど1院だけ間に合うところがあって安堵。
患部の目視だけで特に検査はなく、蕁麻疹と診断された。
もろもろが真新しく、門前薬局を含め設備には好感が持てた。
が、肝心の診断は腑に落ちていなかった。
ともあれ処方薬が使えればいいか、と妥協して帰宅。
数日して今度は手の甲に湿疹が出た。
前回の処方薬では弱いはずなので再診へ。
担当医が代わっていたが、診断は変わらなかった。
より強いステロイド軟膏を処方されたので、まあまあ納得。
しかし処方箋に書いてある適用部位が前回のままだった。
薬剤師に「え?これ合ってます?」と驚かれた。
本来なら体幹に塗るべきでない強さだったからだ。
「前回のままなだけです、今回は手なので」と説明。
薬局から皮膚科への問い合わせはなかった。
一旦それまでの症状が治まって数日後、首が腫れた。
幸か不幸か、業務による時間拘束はもうない。
意を決して別の皮膚科を当たってみた。
先月のところとは対照的な、古くからの町医者へ。
「少なくとも今のこの症状は蕁麻疹とは違う」
ダーマスコープを覗きながら医者は眉をひそめた。
「何でそんな診断になったんだろうな」
見解を聞くと、自分の感覚に近いものだった。
ステロイド剤は強弱2種類を同時に処方するという。
所謂ステップダウン療法というやつだ。
「これ1本で足りるかな?」と聞かれても困る。
素人判断で首に塗ってはならない強さだったからだ。
「まあ足りなくなったらまたおいで」
心配していたとおり、強い薬が足りなくなった。
町医者で事情を説明すると「だから訊いたの」。
それは違うだろうと思いつつ苦笑い。
「で、何本要る?」
