急転直下

捨てる神あれば拾う神あり、とでも言おうか。
ひょんなことから仕事を得た。
翻訳ではないのだが、本業と言うべき量の。

守秘義務があるので何の仕事かは書けない。
日記として置いておきたいのはことの顛末だ。

欧州から招待メールが来た理由は分からない。
「リンギスト向きとおぼしき仕事」の紹介だった。
副業詐欺かと疑ったが、特に金銭要求などはない。
契約以前にテストがあるというので、まずは受けてみた。
回答を送信して数分で合格とのメールが来た。
Resumeを要求されたがCVで代用できた。
「ではインドの担当者とビデオ通話を」……インド?
翌日にも引き合わせたいとのこと。
困惑しながらも空いている時間帯を伝えた。

何年ぶりか分からない英会話にしどろもどろ。
「緊張はご無用」と相手はゆっくり話してくれた。
そこから1時間ほどは空いただろうか。
次のメールには「ようこそ」と書かれていた。
矢継ぎ早に手続きの案内メールが届く。
……クライアントの業務用ID取得手順?
手順書に従おうにも権限エラーで進めない。
面談相手にそう答えると北米の担当者を紹介された。
自分は退勤するので時差のある国に引き継ぐ由。
日本はとっくに寝ていておかしくない時刻だったのだが。

翌朝、北米から「クライアントとつなぎます」とメール。
権限について照会してくれるわけではないらしい。
「何時なら通話できますか」え?また国際通話?
返信したほんの15分後に国際通話が始まってしまった。
クライアントらしき人の言っていることが聞き取れない。
困惑していると相手が日本人スタッフを参加させてくれた。
状況をその人に伝え、取り次いでもらって問題は解決。
解決したのだが。
その場の勢いでチーム説明を受けることになってしまった。
やっと派遣契約に近い案件であるとの認識に至った。
飽くまで業務委託であり、労働契約ではない。
そんなことより採用が決まっていたほうが衝撃だった。

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