起きてみたら、午前1時付けの引き合いメールが来ていた。
先日納品した件の追加が発生したので、午後一番で納品してくれとのこと。
まあ数百字なので対応できないこともないが、朝食が遅くなるのが厭ではある。
それでも引き受けてしまうあたりがアレな性分なのだが。
発注元は台中の会社。台中は台北ほど都会ではない、のんびりした雰囲気の街だ。
時差は-1時間。
昨日が祝日でなかったことは当然として、午前1時まで働いてどうするの?
まさか私にちょっとでも時間をよこそうなんて配慮な訳はないだろう。
ともあれ期限内に納品したからお役御免ではあるが、彼に時間外手当があるのか他人ながら気になる。
いくら何でも
ProZを見たとかで上海の翻訳会社から中文和訳の引き合いをもらった。
原稿が添付してあるだけで納期も報酬も提示がない。
見積をくれというので原文1文字5セントでどうだと聞いてみたら、
「特例でOKするけど普通は3セントね。んで納期は午後2時」
分量が少ないので納期(中国時間は1時間遅い)は問題ないものの、特例で(弾んで)5セントって……。
決済手数料だけで報酬が飛びそうな例、にまた出会ってしまった。
現在の円相場だと3セントは3円にもならない。
そんな報酬でプロはおろか日本人を「普段」使えるの?
まぁ中国の会社にはありがちな条件ではあるが。とほほ。
惜しい
中文和訳の原稿がPDFで送られてくるときはたいていスキャン画像そのものなのだが、
今回は珍しく、文字情報の埋め込まれたPDFだった。
PDFの表示と印刷には通常Adobe Reader8を使っている。
中国語フォントサポートを簡体字・繁体字とも入れているので正しく表示はできるのだが、
何故かテキストファイルとして保存すると中国語固有の漢字は抜けてしまう。
テキストファイルのエンコードさえ指定できればと思うのだが、無料ソフトにそこまでは無理か。
メモ帳を立ち上げて貼り付ければ済むだけの手間なので許せるような、もう一声、と言いたいような。
不人気案件
某大手翻訳会社から「29日の件、誰もやるって言ってくれてない」とのメール。
29日の件とやらをよく覚えていないのでその続き(引用文)を見ると、
250語の英文和訳、Wordfast指定だった。
それではやる気がしないというものだ。
そもそもWordfastを使える翻訳者が何人いるのか知らないが、私は持っていないし急いで買う気もない。
指定される案件が多いようなら検討しようか、ということで様子見を決めている。
(同じ態度の人が多いのではと勝手に思っている)
ましてこの会社の報酬は国内ほど高くない。250語ではせいぜい20ドルだ。
もし他の案件を締め日までにもらわなかったら振込手数料で赤字になる危険性すらある。
それだけのために国際取引の手間を掛けるほどアレな日本人はそうそういないのではと思ってしまう。
だから引き受けようとする翻訳者がいなかっただろうに、条件変更なしでは……。
まさに「こちらにも選ぶ権利ってものが」という好例。
アリ型迷惑
ゲーム翻訳のしすぎなのだろうか。
「ありがた迷惑」を我がATOK2007に変換させたら「アリ型迷惑」になった。
……これ、社内統制についてのアンケートなんですけど。
しかも会社の「ほうしん」が「砲身」に。
確かに最近SFものをやっていたりしたので自分のせいだと言えなくもないが。
IMEの罠
せっかく本業にとりかかったというのに、働けど働けど何故か一向に進まない。
いつもなら全体の二割ほど翻訳が進むと入力効率やら何やらが上がるはずなのに……
入力効率、ではっとして画面の右隅を見ると……日本語入力がIME2003だ。コイツノセイダ。
私は通常ATOK2007を使っているので、よく使う文型はすらすら出てくるはずなのだ。
何だかいつまで経っても変換を覚えないなと思っていたら、IMEが違うのでは致し方ない。
恐らく先日Officeの入れ直しをしたタイミングで勝手に選択されていたのだろう。
ATOKも変な逐語翻訳なんぞ対応しなくていいから、こういう時に出しゃばる機能を搭載してほしい。
マア相手ガMS様ジャドウシヨウモナイノカモシレナイガ。
待ちぼうけ
月曜日。
大手A社「1週間ぐらいの規模のやってくれない?」
私「いいですよ」
火曜日。
A社「今晩か明日になりそう」
私「そうですか」
水曜日。
夕刻までA社からの連絡なし。
中堅B社「1週間ぐらいの納期でお願いが…」
ここで迷う。
A社の案件とかぶったら相当大変なことになる。
放棄や再委託は選択肢にない。
でもB社とは仲良くしておきたい。
私「いいですよ」
数時間後
A社「流れましたごめんなさい」
木曜日。
B社からの原稿到着に備え待機するも空振り。
B社「ごめんなさい、明日になります」
金曜日。
待てど暮らせど……
日の入りも近い5時過ぎに、やっと原稿が到着。めでたしめでたし。
こういう(待機)時間のうまい過ごし方、求む。
さあ大変
某大手翻訳会社から、自社ツール使用案件の引き合いをもらった。
ツールそのものは最新版をインストールしてあったので気軽に引き受けてしまったのだが、これが使えない。
愚痴で済むレベルでなく、ファイルが開けない。
起動時には何も問題を感じなかったが。
Wordのユーザー名がない、とかいう不思議なメッセージが出てきて「?」となった。
恐らくはOffice2007の試用版をこのツールが見に行ってしまって出しているのだろう。
確かに試用版をインストールするときユーザー名の設定などがなかった。
他に思い当たる節がないので、まだ利用期間は残っているが試用版一式を削除することに。
再び会社支給ツールを起動すると、何とOffice2003のインストーラーが起動した。
しかも何故かCDの挿入を要求してくる。
おとなしくその指示に従っていると、今度は問題のツールが勝手に終了した。
Office2003の処理が片付いてから再び立ち上げると、……起動画面で終了。
事態は悪化している。
やむなく問題のツールを削除して入れ直し。
再び立ち上げると、……またしても起動画面で終了。
まさかとは思ったが、他に心当たりもないのでOffice2003を再インストールした。
Wordのセキュリティ設定を変更し、Tradosテンプレードを全部外し……やっと直った。
やっとツール様が立ち上がってくだすった。
やれやれ。
このツール様のおかげで取り分が減るってのに。
価値と課金
英日翻訳の話を聞いていると、中日翻訳は単価が安いと感じてしまう。
理由は、とその人達に聞かれたところで私には分からない。
一個の末端翻訳者で業界の構造が理解できている人などそんなにいるのだろうか。
あるいは普通なら分かるのに私の認識が甘すぎるだけなのかは分からないが。
「台北のマクドで夜にLサイズポテト買ったらもう1個もらえるってキャンペーンやってたよ」
という話をダンナから聞いてふと思ったのだが、日本人は中国語が読めるのではないのか?
彼は私の知る限り、中国語を使って仕事も生活もしたことがない。
上述の話は台北のマクドナルド某店へ入ったとき目にした中国語ポスターの内容だとのこと。
(私は別行動で書店街へ出かけていた)
注文は英語でしたのだそうだが、ポスターは読めている???
「普通の日本人」まで広げてしまうと大げさなのだろうが、センター試験の漢文が苦手でないぐらいの日本人なら、中国語の文意は分かるような気がする。
「細かいことや正確な意味には自信がないけど何となく」読めてしまうのではないだろうか。
多少は分かるだけに、「中国語ができる人」の相対的価値が低いのでは、と思えてならない。
英語だと知らない単語は調べるまで「未知の何か」だが、中国語なら漢字なので「不思議な組み合わせ」であって語彙そのものが全く未知ではない(気がしてしまう)のではなかろうか。
新しい取引先から中文和訳の仕事で高評価を頂き、「英語もやらない?編集ならできる?」と聞かれた。
かねてから「翻訳の仕事ができる」は「当該言語ができる」とは違う、と思っていたのだが、このお客さんもそう考えているということか。
話がやや散逸してしまったが、私が提供している価値は「中国語が分かること」ではなくて「相応の日本語が書けること」なのかな、と改めて考えさせられた次第。
終わったのに終われない
どうにか副業の修正対応を済ませて本業に戻り、訳しかけたファイルの残りに取りかかった。
翻訳そのものはきわめて順調に進み、目標どおりの進捗に到達。
いざTRADOSタグ形式のファイルをExcel2003形式に直そうとしたら、固まった。
・TagEditorが固まっているのに「応答なし」と表示されない
・それでもタスクマネージャで止めようとすると「他のプログラムがビジーのため…」と言い訳して動かない
・タスクマネージャを見ると(アプリケーションとしては)起動していないはずのExcelがいる
翻訳自体は終わっているのに、納品物が作れない苦痛。
結局Windowsそのものを再起動したらどうにかなった。
#固まったプログラムがあるのに何事もなく再起動できるのが不可解だが
Excel2003形式ファイルは互換性警告とやらを出されつつも開くことはできた。
しかし何故か更新日時が昨日の午前(原文ファイルのダウンロード時刻)のままだった。
もしやOffice2007体験版なんぞを入れているのが悪かったのか。
それにしては昨日できた作業(「訳文のみ保存」)が今日できないという現象がぴんとこない。
明日以降にこんな目に遭わないで済めばいいのだが。原因不明。対策不能。