今日は朝イチの授業が退屈だったので、私も師匠も関係ない物を書いて過していた。
私は卒論のねたにしていた長い漢詩を全部、彼女は覚えている限りの「三国志」登場人物。
各人つらつらと思い出しながら書いていたが、私の方が早く終わってしまった。
そして休み時間に彼女のノートを見せてもらい、私が思い出した人名を書き加えてもらう。
奇しくもその中には沂水関の将軍・その名も「卞喜(べんき)」が含まれていた…..。
何て可哀相な名前をつけられた人なんだろう、などと云いつつ彼女の部屋で昼食。
そこにあった資料では、百回を越える人形劇の放送中たった一回しか現れなかったという。
そして役柄は、酒をふるまったにも関らず何の苦もなく関羽に斬り捨てられるだけ。
更に可哀相ですね、などと話しながら午後の授業へ向う途中…..。
いつものように用務員のおばさんが作業服で大八車をひいて通りかかった。
ふと見ると洋式便器が山積みになっている?!我々ばかりでなくその場の人みんなが笑った。
何故どこから何のためにどこに、おばさんは便器を引いて行くんだ?!
卞喜は沂水関を守る。便器は水洗の厠にある。そこで命名。お手洗いは「沂水関」だ!
それを聞いた師匠はばかうけ。笑いすぎてまともに階段が登れない。
しまいに彼女が涙を拭こうとハンカチを出したので更にとどめ。
沂水関には青龍刀とハンカチを忘れずに。