サービス

サービス残業ならぬ無償サービスの話題で少し盛り上がっていた。
客先との関係によりけりで、翻訳業務とは少し離れた仕事をおまけでするという話である。
表組みやレイアウトなどの作業は依頼/指示してくる会社とそうでない会社があるのだが、
そもそもどこまでが契約内容に含まれる「翻訳作業」なのかは実は曖昧なのではなかろうか。


客先、読者から見れば「完全な日本語版」が求める商品であることも多い。
場合によっては内容だけ分かれば十分だったり、電子データであればよいということもある。
その辺りの個別要求は翻訳会社が処理してくれてもいいようなものだが、
必ずしもそうはいっていないのが現状。
「べた打ち」専用書式が決まっている会社もある(それでは意義半減だと思うのだが)
都度そういった翻訳そのものでない作業をどこまで引き受けるか。
「断るか別立てで請求します」という方もあり、翻訳会社の担当者と相談する人もある。
私個人はというと、自分ができる範囲の作業はむしろ進んでやってしまうほうだ。
見方によっては無賃労働で損をしているのかもしれないが、営業活動の一環だと思っている。
あまりに煩雑で割に合わないと判断できる場合は担当者に相談したりもするが。
合理的な範囲内で自分にできることはする、というのが結果的に一番いいような気がするのだ。
レイアウト周りの「サービス」がどれだけ自分の評価を上げてくれているかは分からない。
それでもお互い人間なので、多少は心証をよくしてくれているだろうと期待しているぐらいだ。
あるいは翻訳者たるもの一通りの編集作業ができて当然なのだろうか?
少なくとも募集要項や基本契約書でそうした能力を要件提示している会社は見たことがない。

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