趣味と言えるほど詳しくはないが、中国茶を何種類か持っている。
気が向いて蘊蓄本も輸入してみたところ、春には花茶を飲むのがよいらしい。
中国は医食同源のお国柄。しかもお茶は薬として歴史に登場している。
茱萸、葱、生姜などを加えて煮て食べるものだったそうだ。
気の流れを整え下痢を緩和するというのが主な効能らしい。
それが流通や嗜好の都合でもろもろ変化して今に至る。
変化はしているが通底しているのが薬効の捉え方のようだ。
春には花茶、と言うのは、気の流れを整える作用に主眼があるらしい。
冬場に停滞していた流れが動きだそうという時期、何故か眠気の塊がやってくる。
気は流れている状態が本質であり、塊のままにしておくと不調を招く。
かと言って破壊できるほど硬い実体のあるものでもない。
答えは与えられている。動かせばよいのだ。
動き出すきっかけの力を使いすぎると五月病に陥るのかもしれない。
とは言え停滞したままでは眠気にとらわれてしまう。
そういうとき、花の香りで深呼吸しようというものらしい。
眠気も覚醒も自然現象であるから、外から自然の力を借りてもよいということ。
「気のせい」を責めず甘えず「流す」知恵、うまく取り入れたい。