おかねのおべんきょう

クレジットカード会社の保険デスクなるところから電話があったのは半月前。
保険の見直し案内を対面でしたいと押し切られて予約してしまった。
だから電話は厭なんだってば。


面談を担当した青年はファイナンシャルプランナー2級の証書を持っていた。
同社が「相乗り代理店」を始めて日が浅いのでその挨拶を兼ねて相談に乗るという。
ここのこれを買えと押しつける意図ではないということだろう。
しかし「ご相談の内容は」と言われても保険関連で何も悩みはない。
今の医療保険の契約内容を見せ、これで自分は納得している旨を伝えた。
そもそも外務員と顔を合わせず契約できるのが一番で加入したものではあるが。
節税の意図もあり積立特約を付けているというところに彼は引っかかった。
「満期まではこのままでいいと思いますが、積立は養老保険に変えたほうがお得ですよ」
特に具体的な養老保険商品を紹介するでもなく何故か電卓を叩く。
数字で見せられるとまあそれはそうかと思うが、所得税の控除はと言いかけたところ。
「現在ご加入の医療保険、今年から生命保険と別の控除枠になりますので」
初耳だった。
控除額の上限が5万円から4万円になることは知っていたが、枠が細分化されたとは。
医療保険は新設された「介護医療保険料控除」の対象になるという。
制度改正の趣旨は「生命保険だけ医療保険だけに偏らずバランスよく加入を」とのこと。
これまで「一般生命保険料控除」対象として証憑が届き、そのとおり申告していた。
それが別枠の対象となれば本来の枠が空く。
控除額で節税する趣旨なら貯蓄機能を医療保険から生命保険に押し出す合理性も分かる。
貯蓄目的の生命保険なら養老保険に限るかと言えばそうでもなかった。
払込期間いっぱい解約しない自信があるなら終身保険のほうが割安になる由。
また払込期間は一般に60歳までとされているが収入の都合で変更も可能。
加入中の満期一時金を終身保険の一時払いに充てるのも賢いと提案された。
「銀行預金の利息は税率20%、保険だと…」
(保険商品の差益-控除額50万円)/2*20%
なので流動性の確保や使用目的の決まっている場合を除き保険のほうが有利だという。
要は銀行で定期預金に転がしている余剰資金は生命保険に回すほうが「お得」。
飽くまで運用に回せる余剰資金の範囲で。
遺産を残すべき相手がいない以上、生命保険のために生活を犠牲にはできない。
具体的な資料は面談の内容を踏まえて「計算書」にまとめ郵送してくれるという。
初めは押し売りの一種かと警戒して構えていたが思いのほか面白かった。
そのうち時間を作ってこの辺りの勉強をしてみるのもいいかもしれない。

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