中国の影響力が無視できない、という話は先日のセミナーでも出た。
その証左が些か意外なところから出てきたので更に納得した次第。
英語の実務翻訳でも中国の地名やら固有表現やらが散見されるらしい。
漢字を使わず表記されたそれらを「和訳」するのはさぞ骨であろう。
一助になれるかは分からないが、簡単なヒントをまとめてみたい。
とりあえず百度に訊いてみる
検索というとGoogleを想起する人が多いかと思う。
しかし検索範囲が中国に限定されるのであれば、百度の方がお勧めだ。
図は百度のトップページに”suzhou”と入力したところ。
検索候補一覧の最上位に出てくる「苏州」は「蘇州」の簡体字表記だ。
ここでそのまま「苏州」を選ぶと、都市情報や地図が表示され地名であると分かる。
運がよければGoogleで「日本語のページを検索」するだけで日本語情報に行き着く。
検索結果の表示内容に不安があるようならば、Excite翻訳でも概要はつかめる。
特に中国語の知識がなくとも「苏州」が地名「蘇州」だとは理解できるだろう。
確かめてみて「あやしい」場合
あまり外国人になじみのない地名だと、これほど簡単には調べが付かないこともある。
中国語は同音異義語が多いため、別の品詞が出てきてしまうことも多い。
その場合は前後の文から関連情報(界隈の産業や企業名など)を抜き出して使う。
これといったキーワードが見つからなければ”introduction”でもいいだろう。
図は”yunfu”の例。この語だけで検索すると「孕妇」が上位に来てしまう。
この「孕妇」が目的の地名かどうかは上記などを参考に確かめるほかないだろう。
ところが、”introduction”を加えるだけで様相が変わる。
検索結果の2件目で”yunfu”が広東省の地名だと確認できることにお気づきだろうか。
また、この例では3件目で地名”yunfu”の簡体字表記が「云浮」だと分かる。
おおかたこの方法を繰り返し煎じ詰めていけば中国の地名が「和訳」できるかと思う。
より洗練された手法はあろうが、そこは各自で研究されたい。