PROJECT Tokyo 2010第二講 What to Look for in Translation Memory Software

PROJECT Tokyo 2010の第二講は、「What to Look for in Translation Memory Software」に出席した。
題名からして、資料も含めて全編が英語での講義。
1時間も英語しか使われない講義を受けたのは、生まれて初めてのような気がする。
前提として出席者は英日か日英の翻訳者または翻訳を志す学生なので致し方ないが。



言及があったのはFelix,Trados,DVX,OmegaT、それからWEBアプリケーションであるWordfastAnywhere。
まずは操作画面の特徴が紹介された。DVX,OmegaT,MemoQは専用エディタで左右対訳。
SDL Trados2009は触れられていなかったが、この類型である。
正直なところ、遠目にはどれも似通った顔立ちであまり区別が付かない。
上下対訳形式での表示だったのはWordfast Anywhere。


講師のご自身のお気に入りは「書式不問ならMemoQ、書式ありならFelix」とのことだった。
両者とも、用語管理機能がかなり直感的で親切にできている。
用語集を使用している場合、原文の当該箇所が自動で強調表示。
また、強調表示された任意の箇所を選択するだけで、右側の別窓に訳語が表示される。
MemoQでは、QA(訳語ゆれなどのチェック)機能も分節単位で行いやすいよう、対訳画面内の各行に各種ボタンが配置されていた。
用語集の活用だとか、訳文内での表記の確認だとか、かなり省力化がされている。
ただし、日本語などの言語では検索精度がいまいちらしい。
(一文字に使われる情報量の違いや、単語と単語の間にスペースが入らない表記法のせい)
またMemoQでは、翻訳メモリの分節にAttribute(属性情報)を付記して、一つのファイルでも用途別や客先別に使い分けることができる。
Felixではそれがないのか、案件ごとに翻訳メモリを作成するとのことだった。
いかんせんMemoQは多機能すぎるのか、肝心の作業画面に至るまで三枚の画面遷移があり使用感がやや重いらしい。


【感想】
手元のTrados2007で間に合ううちに敢えて乗り換えたいというほどのものはなかった。
ただ、Tradosシリーズは重くて機能がありすぎ、サポートも利用しにくい上に高い。
Trados2007指定案件の引き合いがなくなってきたら、PCを買い換える機会でFelixに乗り換えようかと思った次第。

“PROJECT Tokyo 2010第二講 What to Look for in Translation Memory Software” への3件の返信

  1. よめさん、こんばんは。
    セミナーの解説、とても参考になります。
    全部のセミナーに出ることはできないので。
    JATの会員になれば、全部動画で見られるらしいですね。

  2. だいぶ主観やら私見やらが混入したものになってしまいますが、こんなのでよければまとめておきたいと思います。

  3. こんばんは。自分は翻訳メモリ使用していませんが、MemoQに興味がわきました。体験板あったら試してみます。

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