自由業者は自分が休みだと決めればその日が休日。
家人の慰労と物見遊山を兼ねて八景島へ行ってきた。
遊園地シーパラダイスではなく、温浴施設シーサイドスパがお目当てである。
施設へ入ってしまう前に、まずは海辺の景色を堪能した。
駅から島へかかる橋を歩くと、「金沢八景」の紹介レリーフが並んでいる。
何気なく入り江のほうへ目をやってびっくり、雪化粧した富士山頂が意外と近く見えた。
好天に恵まれ空も海も美しく、しばしの散策に時を忘れる。
松の並木と鴎の姿は郷愁も誘うのだが、寂しい気持ちにはならなかった。
それだけ日差しが暖かく心地よかったこともあろう。
スパは半端な料金設定のせいか、かなり空いていた。
備長炭を配した海洋泉なるものに浸かる。
ナトリウム塩化物泉とあるので海水を濾過したものなのだろう。
意外と刺激感もべたつきもなく、露天風呂で長湯してものぼせなかった。
長いこと大浴場を独占できて気分がのびのびできていたのも大きいかもしれない。
贅沢ついでにオイルマッサージを1時間ほど。
タオル1枚で俯せになったところまでは覚えているが、その後の記憶がない。
うっとりと眠ってしまっていたようだ。
それほど疲れがたまっていたのか、施術が気持ちよかったのか。
気づいた時には蒸しタオルで油を拭き取られていた。
起きてみると身体が軽く感じられたので、なにがしかの効果はあったような気がする。
年中こんな贅沢をするわけにはいかないが、たまにはいいな。