新春初売りで奥様方の買い物に付き合い云々という話をよく見聞きする。
我が家の場合、むしろ主客が逆だ。
荷物持ちや運転手を務めるわけではないが、私がおまけであるほうが多い。
おまけにはおまけの事情があるのだ。
そうそう高い頻度ではないのだが、家人は私の着る物を奪ってしまうことがある。
(たいてい寝間着か部屋着なので世間様に恥ずかしいことはない、はず)
気に入ると「これの新しいのが欲しい」となるわけだが、当然ながら女物。自身では買えない。
「これ」の商品名も適正寸法も見当が付かないので、取り寄せるわけにもいかないようだ。
それもそうだろう。決して彼が不勉強だとかいう話ではない。
「これ」を指す一定の商品名がないのだから。
・リラックスウェア
・Tタイプネグリジェ
・ふわもこルームウェア
・ダンボールニットワンピース
・カットソーチュニック
・ロングAラインTシャツ
・ロングプルオーバー
・婦人らくらくナイティ
…とまあ、数え上げたらきりがないほどある。これで全てでもないだろう。
上記いずれの商品名でも一応それらしきものに辿り着くことはできる。
しかし違いがあるから違う名称なのであって、一発で正解を引き当てることは難しい。
挙げ句、実店舗で買おうとすると何屋に行くべきなのかも実はばらばらなのだ。
あるものは婦人肌着、あるものは生活雑貨の扱いである。
いずれにせよ男性が一人で買いに行くのは抵抗があるだろう。
そこで一緒に売場を探しつつ客の振りをするという業務が発生するのである。
通常の買い物によくある「ああでもない、こうでもない」までの道のりが遠いのだ。
都合3業態5店舗ほど見て回り、「これ」らしきものに出会って業務終了。
「女性は買い物が好きだよね」なんて微視的な一般論すぎます。