気になることがあって実家を訪ねた。
とっくに母の車はない。
市街地で夕食を摂り、夜道を徒歩数十分。
最寄り駅から実家まで直線距離で3kmほど。
しかし直線では済まず、坂道も長い。
高校は駅より遠かったので私は平気で歩ける。
母は中間地点のスーパーでも限界だったようだ。
半月板が加齢で摩耗している。
のみならず、急に脚の力が抜けることもある由。
実家のある住宅地にバス停はない。
坂を1km下りた先のバス停は毎時1本。
1.5kmほど上った先では毎時2~3本ある。
いずれも坂道なので徒歩15分では着かない。
そこで免許返納してしまってどうなるのか。
巡回スーパーが週2回あるのは聞いていた。
ただ意外と欠品があるらしい。
巡回ゆえなので仕方あるまい。
自分の滞在中はネットスーパーを使った。
これまた関西とは使い勝手が違う。
使ってみせたが母が覚えられそうにはなかった。
ここで意外な助け船が来ていた。
介護保険対応の送迎つきジムが週1回。
買い物タイムがプログラムに入っている。
同じ街区のスーパーに寄る時間だそうだ。
巡回スーパーで足りないものも概ね揃う。
送迎の都合上、冷凍食品は無理らしいが。
介護保険の要支援2認定のおかげだ。
後期高齢者の独居なので認定とのこと。
家族の住む地域が遠いことは申し出ていた。
確かに「支援」さえあれば生活が回る。
市内に住む叔父も力を貸してくれる。
近所ではない。車で20分以上かかる。
それでも月に何度か訪ねてくれるそうだ。
買い物から庭の手入れまでもろもろ。
心ばかりの手土産を渡すことにした。
公的支援もあり、身内も気にしてくれる。
「みんなよくしてくれるから、まあ大丈夫」。
独居でも孤独ではなさそうだった。
