帰省する頻度が低いので、見る度に郷里の容貌が違う。
バスは路線が減った一方ICカード対応になっていた。
駅前がすっかり様変わりして、知らない街になっていた。
記憶しているランドマークがほとんど残っていない。
最寄り駅から実家に帰ろうにもナビが頼りになってしまった。
うさぎ追いし彼の山は、掘り割りバイパスに。
小鮒釣りし彼の川は、埋め立てられ住宅地に。
そのへんは前向きとも言える変化なのでよしとして。
父が晩年お世話になった診療科がその病院にもうないという。
病院の運営元も代わり、聞き覚えのない名前になっていた。
「不便な街だからお医者さんにも振られるのかね」。
気候はよいのだが、それだけで人は定着しないらしい。
自身もUターン定住の意向はないので、人のことは言えない。
