於:鎮江→蘇州
東呉の古跡である「甘露寺」が我々の目的地である。朝九時に駅前を出た。
どこまで乗っても一元のバスを拾い、最後部の席について語りながら観光。
鎮江は「酢の街」らしく、ばかでかい酢の工場から独特の醗酵臭が流れていた。
寺のある「北固山公園」に着いてみると、何故か桃園三兄弟の塑像がお出迎え。
もしやと思ったら案の定、園内は三国志のテーマパークと化していた。
あちこちで写真をとりながら歩き、「三国奇観」なる洞窟(?!)を発見。
入ってみると薄暗く、蝋人形たちが不気味にかくんこくんと動いていた。
身も心も涼しくなってから山頂の甘露寺へ。似たような人形に絶句。
しかも本尊阿弥陀如来は礼拝者が座布団に額を付けると刮目する!
気味の悪さにそそくさと本堂を離れ、「魯粛墓」「太史慈墓」へ移動。
天然石でできた階段は苔が生したり角が取れたりしていて歩くのに緊張した。
偽物っぽいと思っていた魯粛墓の方が却って立派で(舎利が三年前こっちに来たらしい)、
期待(?)していた太史慈墓は写真を撮るまでもないただの石だった。
それにしてもこれだけ派手に三国志ものばかりありながら、
何でお土産がみんな無関係なものしかないんだろう。二人で首をかしげた。
暑くてだるいので駅前に戻ったついで、「鎮江賓館」でお茶する。
オリジナル飲料とやらをとったら、すこぶる不味くて半分と飲めなかった。
何なんだ一体!…..その名はジェイド(江中浮玉)&東方紅。
そして何かと楽しい思い出ができたのに、やってしまった。考え得る最悪の事態。
こともあろうに駅のしかもホームの隣で貴重品を全てなくしてしまったのだ。
しかも、よりによってパスポートも一緒…..どうなっちまうんだ、私。
気づいたのが発車の数分前だったのだが、流石に電車は止めてもらえなかった。
ともあれ男性陣には待ち合わせ場所で会うしか連絡する術がないので、
致し方なくそのままその電車で蘇州へ。切符は上海まで買ってあるのに、敢えて降りる。
師匠のパスポートを頼りにチェックイン。気が気でないまま一夜を過ごす。