意外な商品性

現住所に転居して以来ずっと同じパーマ屋を利用していたのだが、ふと近場の店に行ってみた。
地場系チェーンの新店舗が近くにできたので覗いてみようかと思っていたのが一つ。
なじみの店で人事異動があり、私を担当してくれていた店長が出て行ってしまったのが一つ。
どうせ違う人に頼むのなら店を変えてもいいか、と思ったのでその検証を試みたのだが。
検証結果は意外なものだった。


近場の店のほうが安く、予約も要らないのだが、元の店の方がいい。
担当者が変わっても、元の店の方がいい。


我ながら不可思議なことに、パーマ自体にはそれなりに満足しているのだ。
元の店(以降Aとする)と近場の店(同B)とでは料金がかなり違う。
料金はA>1.5Bなのだが、決してAが相場より高いわけではない。
Bはチェーン店らしい合理化で安くしているのだそうだ。
店員の人数はどちらも5人前後だが、店の面積はB>2Aぐらい違う。
Bで何が行われているのかというと
1)担当者制をとっていない
2)予約を受け付けていない
3)パーマの薬液浸透中は客を鏡のない中央席へ移動させる
4)所謂カルテがない
いずれもまあ合理的と言えばそれまでで、特に不快感を覚えるものではない。
が、1)と4)の合わせ技で私は「???」となってしまった。
一人の担当者が一人の客につく必要までは感じていないのだが、
複数人数で対応するのに引き継ぎ用紙がなくていいのか?
仕上がりがおかしくはなかったのでそれで事足りていたのだろうとは思うが。
Aにはカルテがあったし、店長だけでなく2~3人が私の趣向を覚えていてくれた。
しかも注文は毎度「おまかせ」で済んだ。
Bはそうはいかない。長さやらロット径(!)やらも自分で伝えないといけなかった。
恐らくBに通うことになってもそれは変わらないだろう。
今になってAの前店長が言っていた「僕らが作るのは商品ですから」を思い出した。
AにはAの商品性、BにはBのそれがあるということにすぎない。
そして私はAが好みだったのだ、と気づかされた次第。

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