鳥社員

とりみカフェに行ってきた。
ひたすら小鳥を眺めながらお茶を頂く空間で、鳥たちに触れるわけではない。
大阪では何度か行っていたのだが、神戸に移転してから覗いたのは初めてだった。


水槽のようなガラス張りの庭籠から、小鳥たちの鳴き声が聞こえる。
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が、半分以上の小鳥は昼寝していた。
先客は男性が一人いるだけで、眠りを邪魔する人間はいない。
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お店の人によると、物音は中へ聞こえているらしい。
それでも寝ていられるほど店内が静かだとも言えるだろう。
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コザクラインコのシナモンロールを緑茶で頂きつつ、小一時間ぼうっと眺めていた。
見られているほうはどう感じるものだろう。
何ということなく過ごしている時間が人目にさらされる「仕事」。
展示ストレスも考慮して、特定の鳥ばかりが出ないように調整されているとのこと。
人目に付かない別室にも同じぐらいの数が控えているようだ。


しばらくして先客が立ち去り、入れ違いに同年代とおぼしき男女が来店。
鳥好きの彼女を優しく見守る彼氏という分かりやすい図式そのものだった。
声高でこそないが、はしゃぎながら席を移り小鳥を指さす彼女。
彼氏は苦笑を浮かべて二人分のお冷やを運んでいた。
これもまた正しい楽しみ方なのだろう。
目を覚ました鳥社員がガラス際まで寄るたびに、これは誰で、あれは誰でと話が弾んでいた。
店員さんの面白おかしい説明を聞くのも一興だったが、二人のお邪魔かなと思い退店。
籠を出る自由について考えつつ。

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