つながっていなかった

新居ではケーブルテレビ回線をインターネット接続に利用すべく契約をした。
物件としては回線完備、契約して宅内工事すれば使えるとのふれこみである。
その宅内工事に専門業者がやってきた。


手際よく端子を確認し、機材類を設置するまではよかった。
ところがモデムを起動しても信号が来ないという。
設置場所以外の宅内配線も確認してもらったがやはり同じ結果に。
玄関口にある端子箱を見ても問題なしとのこと。
ああでもないこうでもないと半時間ほど格闘の末、彼は玄関を出て行った。
「ご心配おかけしました、いけそうです」と言うので説明を聞いてみると、
住棟への引込線を各住戸へ分配する端子箱の中に高周波フィルターが入っていたそうな。
そのフィルター機能部品らしきものを外すなり、モデムで信号が確認された。
つまりは、そのフィルター問題がなかったらほんの数分で済む「工事」だったということ。
モデムから先の接続は規約上できないとのことで、動作確認もなく去っていった。


どこまでの配線が生きていて、どこに障害があるか。
それが分からないどころか、問題があることすら私には認識できていなかった。
素人のあずかり知らぬところで問題は起きており、解決されたのである。
プロの道具とプロの業務経験、いずれが欠けても接続は成立しなかっただろう。
たかがモデムを置いていくだけの「工事」でこの料金はと思ったが、複雑な気分だ。
インターネット接続が見事に開通したのだから、仕事がなされていることは否定しない。
が、接続ができることを保証するコストであれば、家主が払ってもいいような気がする。
ともあれ自室も組み上がったことだし、よしとするか。
さしあたっては固定電話の工事を待つのみ。

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