初心のようなもの

トコトンやさしい音の本』を読んでいて、「魂柱」という言葉に出会った。
同書では「ヴァイオリンには、表板と裏板を結ぶ魂柱という柱が内部にあり、振動を適切に構造全体に伝達して音色や響きをよくしています。」とある。
これだ、と思った。


伝えるための、届けるための、響かせるための部品。
自ら何かを加減しようとするのではなく、ありのまま素直に伝える仕事。
前から入力、後ろから出力、ではなく、全体として一つのことを伝えるための働き。
表面からは分からない存在でも、分かる人が分かってくれればいい。
否、きちんと仕事を果たせば、全体として評価が上がり、よい循環につながるだろう。
魂柱と自分が違うのは、自ら好きこのんでそこにいるということ。


自分の中に魂柱を据えよう。
何かが見えてきた、という表現はよく見聞きするが、何か聞こえてきた。

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