「90歳になるねんて」
月初から西へ帰省することになった。
気の利いた贈り物が思いつかないぐらいなら顔を見せるかという単純な話。
年末年始にこちらを出なかったので、半年ぶりになる。
中旬に所用で行こうかとも思っていたのだが、勢いそちらは諦めることに。
教養講座ならまたどこぞでありつけるだろうが、卒寿は一度だ。
あいにく直接の孫ではなくそのおまけなので、お荷物にならないよう努めるのみだが。
どのみち主役がいたってクールな人なのであまり気を遣っても仕方なかろうとは思う。
同じ帰省とは言うものの、東に帰るのと西に帰るのとでは過ごし方がまるで違う。
自分の実家ではせいぜい家事を放棄してゆっくりするか、仕事。
津波に洗われるまでもなく、見に行きたい場所も特にない。
友人知人が散らばってしまい伯母ぐらいしか会いたい人がいないのだ。
関西は鮮やかなほど好対照なので、むしろ家にいつかないぐらいだろうと思う。
とんだ嫁だとは思うものの、手伝えることの範囲は知れている。
まして義父母も忙しい人々なので、余計な手間をかけないのが必達目標だ。
まずは明日そのあたりも含めて義母と話をしようかと思う。
帰省を満喫すべく、大量短納期の仕事は断った。
直前の連絡にも関わらず相手をしてくれる人は見つかったので寂しい心配もない。
調子に乗って羽目を外しすぎないように注意といったところか。