避暑

自室には空調設備がない。
去年まではどうにか扇風機と除湿機でしのいでいたが、そうもいかない事情が生じた。
マンションの共用部と全住戸の一斉塗装が半月も続くというのだ。
風通しすらない部屋では流石に過ごせないうえ、こまに溶剤を吸わせたくない。
自宅専用部の塗装が何日かの連絡を待たず帰郷することにした。


郷里いわきは本当に夏が涼しく冬は暖かい。
都心36度、横浜34度の日に到着したがいわき駅前は29度だった。
例年よりずっと暑いので真夏日が5日もあった、というほど。
さらに実家は高台に位置しており風通しもよい。
網戸にして商売道具を展開したが、快適に仕事どころかうとうとしてしまった。
福島と言っても県土は非常に広いので、桃の産地あたりは横浜どころでなく暑い。
前の週わざわざ産地に出かけて買っておいたという桃をご馳走になった。
小ぶりで良ければ福島産の桃はいわきでも1箱1000円未満で買える。
ある意味かなり贅沢な話だ。
買い物にはついて行くが料理は母に任せ、いいご身分でインコ2羽と戯れる日々。
母のオカメインコふーちゃんは普段なら放し飼い同然らしい。
出かけるときには籠に戻すので、或いは私を良く思っていないかもしれない。
慣れない場所で興奮するこまと、慣れない鳥に興奮するふーちゃん。
とんでもないにぎやかさにはなったが、事故には至らなかった。
仕事をするときは2階に籠もるが、母も慣れたのか干渉しないでおいてくれる。
32インチのテレビを借りてHDMI接続すると、なかなかの仕事環境になった。
自宅のモニターとは縦横比が異なるので「画面を最大化」は使わず。
必ずしも普段と同じ環境は必要ないものかと妙に感心した。
唯一の難点は田舎ゆえIngressで遊べる場所がないこと。
幸い前回の帰省でポータル申請しておいた徒歩圏の公園は登録されていた。
とは言えポータルの絶対数が少なく密度も低いので正直ゲームにはならない。
横浜より涼しいと言っても毎日何時間も周回コースを歩く暇はない。
当地の人々は車で回っているものだろうか…。

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