電脳城で人様のパソコンを買う。漢字だらけで交渉に詰まる。

午後、パソコンを買いたいという知りあいのお供で電脳城とやらに足を運ぶ。
私は足代の責任がないからいいようなものの、タクシーで三十分以上かかるという遠出だった。
そして、林立する百貨店の隣に「電脳城」なるこれまた似たようなものが二軒。
買う本人、その友人、通訳(?)の中国人、そして私の一行四人はとりあえず手前の建物へ。
通訳に来てくれた女の子は自分でも持っているらしく、おすすめのメーカーを教えてくれた。
とりあえず国産では一番の有名どころで、値段はピンキリ揃っているとのこと。
但し、余り詳しくはないので中身には干渉しないという。交渉だけしてくれるらしい。
つまり私にお鉢が回ってきてしまった。要求すべき条件を次々に列挙せねばならない。
ああだこうだと言っているうち、店員さんが上海語バリバリで話しかけてきた。
彼女に訳してもらうと、難しいことは隣の建物にある支店で聞けとのこと。迷わず移動。
先に行った店が見るからに「パソコン屋」だったのに対し、隣の支店は「部品屋」だった。
中ではマニアがかったお兄ちゃん数人がボードの取りつけ作業らしきことをしている。
既に詰めてあった条件で彼女に声をかけてもらうと、彼等は意外に流暢な標準語で答えてきた。
但し用語がやたら入っているので彼女にも解釈の仕様がないという。
#中国人はいくら日本語ができてもカタカナ語には弱いのがお約束である。
私は書いてさえあれば用語も判るので、やむなく矢面に立った。標準仕様を書いてもらう。
当然ながら、用語も全て漢字である。しかも仮名用法ではなく意訳ばかりなので少々ややこしい。
他の三人が理解しない以上、機能の取捨選択が私の一存において決まってしまう?!
最初の条件は日本語WINDOWS95・WORDが入っていること、かつ中国語入力ソフトがあることだった。
それにモデム類もつけてもらい、できるだけ安く抑えるのが私の使命である。
日本語WIN95は正式版が手に入らないとのことなので、同時に中国語版も入れてもらうことになった。
中国語入力は中文版WORDがあるからいいとして、では費用をどこで抑えるべきか。
買う本人が論文とインターネット少々さえできればいいと言うので、まず型落ちのCPUを選ぶ。
どのみち私のノートを上回る性能になるぐらいでいいのなら、最新型の必要はない。
オプションは内臓モデム以外ほぼ完全に削り倒した。サウンドカードすら抜く。
技術屋のお兄ちゃん達の後ろからお店の偉そうな人も出て来て、苦笑まじりの商談になった。
店「そんなに削ったらつまんないよ?」私「いいんです。無欲ですから」店「……」
流石に海賊版のソフトを店頭には置いておけないのか、組込は工場で行うという。
土日は工場が休みなので更に一日かかって火曜に納品ということになった。
ちゃんと動作することを確認してからしか買えないと当人が言うと、お兄ちゃん困った顔。
運ぶからには納品して代金を得るのだと主張して引っ込まない。しかし買物は高い。
結局、納品の時に試運転してまずいところは即座に直すということで商談は成立した。
しかし当人は機能の説明を聞いても解る自信がないそうなので、私もつきあうことになる。
立会人だなんてエラソーだな、私…..そして火曜に続く、はずである。

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