敷居の高さ

・エレベータに乗れない
・押しボタン信号で交差点を渡れない
「変なの」とよく旧友に笑われたものだが、未だに直っていない。
自分のために交通を止める勇気が出ないのだ。
第三者がいればそのために止めることはできるので、目立ちはしないが。


同根の現象に、混雑しすぎている店と空きすぎている店に入れないというのがある。
自分のために店員の時間を割くことにひどく抵抗を感じてしまうのだ。
普通に考えれば接客は彼らの仕事なので、何ら悪いことをしているわけではない。
それでも何故か、ここで自分が消費しなかったら徒労なのかと考えてしまう。
自分がそうされて不快だから、ではない。
他人のために時間を割くのはむしろ苦にならない方だ。
ただ、せっかく相手をしてくれているのに何ら見返りが与えられないと心苦しい。
結果として「庶民的な」「敷居の低さ」で評判の店からは足が遠のいてばかりいる。
それでも生活には困らないのだから日本の文明というやつはたいしたものだが。

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