なつかしい味

従姉が呼んでくれたので、夕飯をご馳走になってきた。
今回は本人の作ではなく、滞在中の伯母が腕をふるっているとのこと。


たくさんの根菜と焼き色を付けた鶏肉の炊き合わせ。
特選食材は生蒟蒻だったらしいが、そういう問題ではない。
かかった手間暇の伝わってくる、とても優しい味だった。
いちいちどれも好物だと言うと、家人にはやや意外だったらしい。
帰省するたび刺身だ寿司だと言っているせいか。
地元で美味しいもの、懐かしく感じるもの。
いずれもそれはそういう心づくし、どちらがよいとか上だとかいうものではない。
また、福島県の広さゆえか、父方と母方では味付けの濃さがまるで違う。
と言うより父方はあの地域では特異的にあっさりしていた気がする。
父がいつの間にこってり派に転向したのかは今や分からないが。
幼少時からかわいがってくれているこの伯母は父の次姉、あっさり派である。
父方は他家でも概ねあっさりしているので、そういう系統なのだろう。
母方の祖母にべったりだった兄に言わせると総じて薄いらしい。
今の自分はと言うと、北摂出身の家人も呆れるほどのあっさり派である。
いかに母の手伝いと見習いをしていなかったかという証左かもしれないが。

“なつかしい味” への2件の返信

  1. 自分の母親も東北は宮城の出身でして、例外なく味付けは濃いめです。
    福島県内で味付けが違うっていうのはとても面白いですねー。
    >いずれもそれはそういう心づくし、どちらがよいとか上だとかいうものではない。
    同感です。

  2. 本文でもさらっと書きましたが、父方が特殊な気がします。父方の祖母はお浸しの(色止め用の)塩も入れない人だったそうなので。

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