在宅フリーランスである以上、自宅は職場でもある。
居住環境が仕事環境に直結する。
さてその環境が悪化したらどうするか。
自宅のある街区が年明けから工事だらけで騒音に事欠かない。
道路の掘り起こしから壁の埋め直しまで何でもある。
多少のうるささはヘッドホンで何か聴いて凌ぐ手もある。
いかんせん、何日も続くと外耳炎が怖い。
去年はイヤホンのしすぎで外耳炎から難聴になりかけた。
駅前に出れば電源やネット接続の完備されたカフェもある。
例の感染症が広がる前は有力な選択肢だった。
カフェの難点は長居しづらいこと。
ではコワーキングスペースはどうか。
一時利用できる施設も一応あった。
しかし通行人に作業画面が丸見えな間取りは怖い。
この商売にも守秘義務というものがある。
切り札はビジネスホテルのデイユースだ。
電源あり、接続あり、壁あり。
疲れたら寝転ぶこともできる。
奮発した甲斐はあったか、と思いきや。
何故か隣室の会話が筒抜けに聞こえるのだった。