規格文の同一性

GB230.2という中国の規格は、ISO 6508-2:1999 の中国語訳を元に作られている。
表紙を見るとMODとあるので完全一致(ただの英文中訳)ではない。
国会図書館リサーチ・ナビの「ISO規格やIEC規格を翻訳して作成されたJIS規格」によると
▼Modified (MOD)
国際規格を修正して国家規格に採用。国際規格との技術的内容及び規格の構成の変更が必要最低限で、技術的差異が明確に識別され、かつ、説明されている。

とあるので、JISならぬGBでも似たようなものかと思っていたところ。
まえがきの「我が国の標準作成に関する規定に従って編集上の修正」が曲者で、
同じISO規格に対応する「技術的内容を変更することなく作成した」JISB7726とは文言がほぼ合わない
GBでも「文書の構成および技術的内容についてはISO 6508-2:1999と一致」と明言しているのに、何故か数字がちょこちょこ違う。
よくよく見ると、JISでは「5個の数字の平均」としか書かれていない箇所がGBでは代数を用いた計算式で表されていたりして、より具体的なのだ。
用語の訳はそのまま使えるとして、GB230.2(の和訳)がJISB7726で代用できないということが確定。
仕事が減らなくて幸いだったのかそうでもないのか。

外来語

昔、翻訳学校に通い始めた頃。
中国語で「棒」と言うとかなり太い棒を指すので、「綿棒」を「棉棒」と訳してはいけない、と教わった。
綿棒の太さを反映させると「棉尖」になるのだとかなんとか。


ところが今「棉棒」で検索しても普通に綿棒の商品説明が出る。
つまりは「綿棒」という日本語が輸入されて外来語として定着しているのだ。
#まあ検索結果の上位を占める「棉棒」も日本製なのはご愛嬌


漢字を並べて作られている熟語は漢語だと信じてしまいがちだが、意外と日本語由来のものは多い。
化学用語には特に日本語訳を漢字変換だけして使っている例が多いそうだ。


日本人は横文字の新語をそのままカタカナ表記して使うのが得意なようだが、
お隣の国ではその日本で(昔)作られた漢字表記をそのまま使って語彙を豊かにしているという話。

ダメ出され

某海外翻訳会社からダメ出しをくらった。
・余裕ある納期を提示してやったのに何をそんなに急いでいたわけ?
・お客さんから赤が戻ってきたから、どこが悪いのか考えて


そのメールを見るなり妙に脈が速くなり、急に寒くなってしまった。
悪い予感とかいう感情的なものではない。
客先からのフィードバック(赤字修正)をもらうこと自体が珍しいので緊張したせいだろう。


ともあれ、反省すべきものは反省しないと。
その赤字修正を見るなり、悲しくなってしまった。
「この製品は、~できます」が直されて「この製品は、~できる製品です」とある。
詳細は書けないが、要は「名詞は名詞として訳せ」としか読み取れない赤字だった。
後出しジャンケンでそれはないだろう。
あらかじめそういう指示があれば従うこともできたが、納品物をみて「誤訳」だとさ。
「規格書」としか原文にないところが「納品仕様書」になっていたりの「誤訳」指摘も多数。
これを見せられて何が悪かったのかと聞かれても困る。
金曜の夜中~日曜の正午までの時間に資料の請求や質問をしなかったのが悪いのか?
・とっとと提出した=拙速だったのか?


「できるだけのことはした、意味に間違いはなかったが表現上の差異があった」とひとまず翻訳会社には返信した。
努めて冷静に反省事項をまとめ、そうしたつもりだ。


悲しくなった、というのは、客先からと翻訳会社からの「不信感」をどことなく感じたからだ。
初めて発注する相手、それも試訳なしだったので、全幅の信頼を置けないというのは分かる。
それでも、その条件で発注したのは誰の判断?
心配なことがあるなら釘を刺しておいてくれれば、対処するなり断るなり、こちらにも手はあった。
特に何の注意もなく、金曜の晩に「納期は日曜の正午」とだけ言われて原稿を渡されたのだ。
いつものとおり訳して提出する以外に考えが及ばなかったのだが、浅はかだったのだろうか?
私としては、何か問題点があっても翻訳会社(と当方)で手直しできる時間をとって対処できる、との考えから、特に指示のない限り早めの納品を心がけている。
#無論、だからといって適当にさっさと仕事をしているつもりはない。
それが「拙速に過ぎる」と映ったのだとすると、この上なく悲しい。
それならそうと、客先提出の前に意見をくれれば再考の余地もあったはずだ。


合わせられるところは合わせる、それ以上のことはしない。
本件の責任はできるだけ負うが次回以降のつきあいはしない。
それだけのことなのだが。
頭では分かっているのに神経が落ち着かない。
未熟さ故のこと、と飲み込むほかないのだが。

おかしなお菓子

先日、お茶を輸入するついでに「十月初五 核桃酥」なるものを買った。
ご丁寧に英語で「October Fifth Walnut Cake」と説明されている。
能書きを見るに「十月初五」=「October Fifth」はお店の名前なのでどうでもよい。
問題は「核桃酥」=「Walnut Cake」のほうだ。
・中国語を直訳すると「くるみさくさくクッキー」となり、「Cake」とは些か合わない
・くるみが全く入っていない。入っているのはアーモンドだけ
ついでに、マカオ土産と書いてありながら
・製造元は広東省。まぁマカオの広さ(世田谷区の半分程度)を考えればまだ許せる。
・中国語表記が全部簡体字。マカオで売られている商品ならば繁体字のはず。


という訳で、結論(教訓とは言いたくない)。
中国語ができるからといって文字列情報だけで商品内容はわからない。
……あほか。

プーアル茶の威力

昼に何だかこってりしたものが食べたくなったので、街の中華屋へ行った。
普段ほとんど油ものを口にしないので、たまに濃いものが恋しくなるのはいいのだが。
パラパラに仕上がった炒飯は確かにうまいが、口の中やら喉やらに油が残った感じがする。
大衆食堂っぽいところであまり期待してはいけないのだろうが、お茶はなく水しか提供されなかった。
帰宅したらすぐお茶を淹れようと思っていたのだが、我慢しきれず歩く途中でウーロン茶を購入。
飲むとそれなりにすっきりするので、あの店では是非ウーロン茶を提供すべきだと思った。


それでも何だかむかむかするので、帰宅後、やはりプーアル茶を淹れることに。
今あるのは西部印象とかいう雲南省ブランドの3年物だ。
プーアル茶のくせに苦いので少し飲みにくいかも、と思っていたのだが今回はむしろそこに期待。
いざ飲んでみると、一口で「!」のすっきり感。さすがだ。
喉から油が取れる感触は、薬かと思うほどだった。
これは飲み続けたら痩せるかもしれない……というのは期待しすぎだろうか。

知らないで損した

輸入ごっこをしたくて中国のお買い物代行サービスPanliを使ってみたが、送料の高さに辟易していた。
日本宛なのに欧米宛より送料が高く取られるのが納得いかず、交渉するもことごとく敗北。
どうにかならないかと考えていたら、実はよそのサイトなら最初から安かったというひどいオチ。
中国風なるところではきちんと日本(を含む東アジア地域)宛の送料が区分されているし、よりお手軽な料金のSAL便も選べる。
代行手数料や通関費用なども比較したが、どうも中国風のほうが有利そうだ。
・手数料が商品総額の10%なのは同等。
・通関費用が8元なのも同等。
・PanliではPanliアカウントに入金しておく必要があるが、中国風にはない(都度課金)。
・どちらでもPaypalが使える。
明示されていないので気がかりなのはPaypalでの決済手数料だが、よもや品代より高くなることはあるまい。
#お茶なんぞを買うと送料>>品代になってしまう(Panliでの現状)。
よし、次の機会はこっちを使おう。

いつまでやってんの

西日本セミナーから帰ってみると、上海からメールが来ていた。
中国語案件に応募したはずなのに、英文和訳の引き合いで思わずため息が出る。
ともあれ数百字ですぐ対応できそうなので引き受けることに。


納期が日曜という時点で「?」なのだが、日付が変わるような時間に納品しても返事が来るとは。
自由業者たる個人翻訳者が宵っ張りだったりするのは珍しくもないだろうが、翻訳会社まで?!
中国人は定時で帰る、なんていうのは過去の話なのかもしれない。
尤も、今回の「担当者」は「社長」なので「労働者」ではないと言われればそれまでだが。

名刺

ふと気づいたのだが、今日もらった5枚の名刺のうち
・自作が3枚(つまり業者印刷は2枚)
・NIFTYアドレス(しかもNIFTYのIDそのものらしい)が3枚


名刺は自作というのがご時世なのだろうか。
私も翻訳の仕事を始めた当初は専用の紙を使って自作していたのだが、
何故かダンナに不評だったので、近年は名刺屋アウェイクスタイルに発注している。
色々デザインが選べるし、イメージ画像を送ってくれるので間違いがない。
何より100枚未満の小口で利用できるのが零細業者にはありがたい。


より不思議だったのはアドレスの方だ。
・翻訳者にはNIFTYユーザーが多いのだろうか?
・講師がNIFTY某フォーラム管理者だったのでそのファンが多く来ていたのか?
・NIFTYのIDをそのままメールアドレスに使うのは便利なのか?
 #迷惑メールが多かったりしないのか?

通勤ラッシュ

そう言えば、久々に通勤ラッシュを味わった。
一駅分だけ巻き込まれたと言うべきかもしれないが。
地下鉄はこれでもかというほど混んでいたのに、阪神には座って乗れた。
始発駅だからなのか、沿線住民の数がそもそもそんなもんなのか。

JTF西日本セミナー

日本翻訳連盟の西日本セミナーなるものに初めて参加してきた。
「翻訳力」ステップアップとのことで、プレスリリースの英文和訳について講義を受ける。
原文が英語だから出てくる問題やら、プレスリリースだから出てくる形やら、かなり個別性が高かった。
ふむふむと参考にはなったものの、やはり本業の中文和訳にまで響く内容ではなかった。


収穫があったかも、と思うのはむしろその後の交流会。
事務局によると今年は例年になく参加者が少なかったようで、何となく話しかけやすかった。
初対面の人と話すのは極端に苦手なのだが、どうにか講師を含め5人との名刺交換に成功。
やはりと言うべきか、皆さん英語翻訳の方ばかりだった。


交流会の場で驚いたのが、一日の翻訳可能文字数。
先生ですら平均3000ワード、最高15000ワードとのこと。それでも十分に早い(多い?)ようだった。
Proz.comのプロフィールに平均5000ワードなんて書いている私の立場は……
決して拙速を尊んでいるわけではないが、TRADOSを使っているという違いもあるのかもしれない。
どうしてもその手のツールを使うと早さ勝負のような案件がかさんでしまうことも確かなので。