文字

何でも屋を自認する私は、原稿の内容が分からないという理由で仕事を断ったことがない。
ただし最低限の前提条件として、文字が読めなければならないのだが。
自身もかなりの悪筆ながら、手書き文字が読めなくて断る案件は毎月のようにある。

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そこにある小さな幸せ

素直で、無遠慮で、元気で、優しくて、全く飼い主に似ていない。
呼んだからといって来てくれるとも限らないが、ちゃんと分かっている。
人の元気が足りないと、決まって肩でさえずり続ける。
もういいから、と断っても、苦笑が出るまで離れない。
苦笑でいいから笑えと促しているかのように。
ちょっと笑ってため息をつくと、機嫌を良くしたかのように飛び降りて走り出す。
普段なら視界の果てまで飛んでいってしまうのに、そういうときはいなくならない。
ちょこちょこっと振り返り、視線を確かめてからまた走る。
あるいは誘ってくれているのかもしれない。
振り返った頃合いを見計らって指を出すと、待ってましたとばかりにちょこんと乗る。
それでも無遠慮なのですぐ飽きて降りる。
何もない少し寂しい日常をいつもにぎやかにしてくれている。
いつでも、たぶんどこでも、この子がいれば優しい日常。

身の丈

身の丈に合った衣食住、言動とはいかなるものか。
ここ数日そんな疑問とばかり戦っている。
1泊9000円のビジネスホテルは高いか安いか。
ランチに1300円はありかなしか。

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不器用

物心ついた頃から自他共に認める「ぶきっちょ」だ。
手先から人付き合いにいたるまで、思ったように振る舞えることはほとんどない。
しかし不思議と「仕事」だけはむしろ要領がいいと褒められる。
(あるいは厭味に鈍感なだけかもしれないが)

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持つべきものは

大切な人と会った。
最初は近況や他愛もない話をしていたが、公にできないような話も聞いてくれた。
止めることもなく、流すこともなく、真剣に聞いてくれた。
「ぜ~んぶ吸い取って、向こうに捨ててあげます」
涙は出なかったが、その一言でどれほど救われたことか。
ありがたいやら申し訳ないやらと思いながら別れたが、明るく「また声を掛けてね」と。
こういうひとたちの存在と縁に感謝している。

根底にあるもの

特に自分探しをしていたつもりはないのだが、一語一会なる本を読んで気づいた。
今更と言えば今更なのだが、自分の根底には法家思想がある。
同書のように出典を明示したり、一言一句を諳んじたりできるわけではないが、根付いている。
紹介されている言葉や故事に新鮮みを感じなかったのは、多分そのせいだ。
尤も、後半に出てくる仏教関連の話はどれも目新しく映ったが。

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