文字

何でも屋を自認する私は、原稿の内容が分からないという理由で仕事を断ったことがない。
ただし最低限の前提条件として、文字が読めなければならないのだが。
自身もかなりの悪筆ながら、手書き文字が読めなくて断る案件は毎月のようにある。

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まつりばやし

近隣は古くからの街らしく、大小の伝統行事がまだ残っている。
この週末は各神社で秋祭りらしく、ほぼ路地という路地が神社の旗幟(?)で埋まった。
神社ごとに色柄が違うので、境界に当たる交差点などは目も眩むにぎやかさだ。

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そこにある小さな幸せ

素直で、無遠慮で、元気で、優しくて、全く飼い主に似ていない。
呼んだからといって来てくれるとも限らないが、ちゃんと分かっている。
人の元気が足りないと、決まって肩でさえずり続ける。
もういいから、と断っても、苦笑が出るまで離れない。
苦笑でいいから笑えと促しているかのように。
ちょっと笑ってため息をつくと、機嫌を良くしたかのように飛び降りて走り出す。
普段なら視界の果てまで飛んでいってしまうのに、そういうときはいなくならない。
ちょこちょこっと振り返り、視線を確かめてからまた走る。
あるいは誘ってくれているのかもしれない。
振り返った頃合いを見計らって指を出すと、待ってましたとばかりにちょこんと乗る。
それでも無遠慮なのですぐ飽きて降りる。
何もない少し寂しい日常をいつもにぎやかにしてくれている。
いつでも、たぶんどこでも、この子がいれば優しい日常。