何かクラス行事が有ったらしいが、参加せず。

今日は何だかよくわからないが「全班活動」の日だったらしい。
担任のおねえちゃん先生が無性に早口でしか説明しなかったので内容は不明。
しかしどうやら午前十時から全員でどこかに出かけることは決定のようである。
八時から二時間の授業はいつも通りだというのに、出席者が少なかった。
動物園に行きたいと言いだした女の子達すら現れていないなんて、何なんだ?
人数が少ないから茶館(中国式の茶道が楽しめる喫茶店)に目的地変更するだしないだ、
話がにわかにややこしくなってきた。行く気が全くおきない。
何故なら、できることなら授業中すら見たくない印尼人がいる活動なんて厭である。
国際交流なんて中国人とだけできればいいのぢゃあ!
了見が狭いといわれようが大人げがないと嘆かれようが関係なし。
授業に出るマナーすらわきまえない連中と誰が茶なんか飲むってんだ!
…..などということを先生に説明して説得してしまった私。
当然おさぼりも堂々たるものである。何だかちょっと先生に悪いけど。

師匠と「上海の思い出」すごろくを作る。誰にも判るまい。

だいぶ前の約束で三国志すごろくを作ろうと云っていたのだが、時が経ちすぎた。
どうせだったら今までの思い出を色々もりこもうということで思い出すごろくに変更。
旅行中のまずかった飲物から先生がしょっちゅう着ている服の柄まで、実にめちゃくちゃ。
見る間に支離滅裂以外の何者でもない絵や字の羅列ができてしまった。
半分を私が書いて半分は師匠におまかせ。題字「抗洪精神」は私が担当した。
本来この言葉は「洪水に負けない心を持とう」という災害復興の合言葉である。
しかしここでの意味は不謹慎にも全く違い、「洪宇宙に抗って元気だ」だったりする。
注):精神という中国語には「元気がいい」という意味も有る。
そしてこれこそ我々のマニアの行きつく先だろう、実は三国志ねたなのだ。
美男子で名高い”周瑜”を演じる俳優は、当然いい男でなければならない。
ところが中央電視台の大河ドラマ「三国演義」で起用されている俳優ときたら…..!
その名は洪宇宙、首から下のスタイルは格好いいが顔はおくびにも美しいとは云えない。
しかも頭がでかいので鎧を着けると立姿すらさまにならない!
これに抗わずして何とすべし、ということで「抗洪精神」。

遂に最低気温が零度を割る。それでも人民は薄着!

寒さで目が覚めるほど、今朝はよく冷えていた。指がしばらく動かない。
例の「暖気」は六時から稼動するのだが、御利益に預かれるのは七時以降である。
何気なくTVをつけて納得。零度もないんじゃ寒くて当然か。
日本人はセーターにコート、欧米系はトレーナーにダウンジャケットが多かった。
教室は暖気が効いていたので授業中は上着を脱ぐ学生とそうでないのが半々。
でも休み時間になると愛煙家は廊下に出る為いちいち上着を着直していた。
だというのに先生、三人とも薄着。誰も我々ほど重ね着をしていない。
コートを着ていたのは若いおねえちゃん先生だけだった。じゃ、まさかただのおしゃれ?
暖気の吹き出し口が窓際にあるので外を見ながら指先をあぶっていると、更に驚き。
いつも焼芋屋あたりが来ているあたりに何故か盆栽屋らしき地元住民の姿がある。
植木職人らしい格好といえばそれまでだが、ただの作業着だけで何で平気なんだ?!
買ってどうするのか交渉している白人学生と見比べる。彼の何倍ぬくいんだろう。

週末のつけか?ちょっと壊れる。

昨日は部屋に帰ってすぐ寝たのに、眠気がとれてくれていないので朝から参った。
授業も半分ふにゃふにゃ、互相学習もレンズが濁って字が碌に読めずはかどらない。
用を済ませて戻るなり、倒れるように寝込んでしまった。夢すら見ず爆睡。
師匠からの電話で起きてみると、外は既に暗かった。もう学食もやっていない。
やっちまったなぁとは思いつつ、しかし食欲が湧かないので悔しくもない。異常である。
ここにいては食べることぐらいしか楽しみのない私が全く無気力になっている。
不健全な生活のせいだか気疲れの症状かなどと話しているうち寒気すらしてきた。
話題が愚痴に移ってから判明。心身症に間違いない。起きて布団から出ても寒くないのだ。
だったらさっきのあの悪寒は…..ストレスと一緒になくなってしまったのだろう。
それにしても随分と毒を吐いてしまった。それで楽になったということは、一種の自家中毒?
それでも食欲がわかないあたり、すぐには回復できないのかもしれない。

むちゃくちゃな一日。

昨日まで消息を絶って何をしていたかというと、実は朝帰りだった。
とはいえ先日の商社マンのお部屋に大学生連中と行ってひたすら喋っていただけだが。
何もしていなかったとは言え夜通し起きていたのは久々なので何だかだるい。
正門をくぐったのは六時半ちょっと前だった。とりあえず朝風呂と仮眠だけする。
そして我が師匠とその商社マンは何故か仲がよくない。理由はちょっと解釈が難しい。
一つ云えることは、私が商社マンと一緒にいると師匠の機嫌が悪くなるという事実のみである。
解っていて今日それを実験してしまった。当然むちゃくちゃ怒られる。
やむなく釈明がてら師匠の同行を得て再び商社マン宅へ。何故か歓待される。
とりあえず二人は私を仲介(だし?)にして適当に普通の会話を交わせていた。
そして黙々と人様のアイスを貪る私。何やってんだろ。

冬将軍到来。怪しい暖房施設が稼動開始。

今朝ニュースを見てびっくり。いきなり最高気温が昨日より五度も低くなっている。
ついに二度目の、そして本物の寒波が到来してしまったようである。
まだコートは出したくないのでセーターを重ね着して登校。でも十分に寒い。
授業が終わって帰ってみると、寮の中がほんわかと暖かい。少し安心する。
ふと向いの四号楼を見ると蒸気が吹き上がっているので、暖房が稼動していると知った。
問題は水圧の低い五階の我が部屋までお湯が届いているかである。
二階、三階と踊場の暖気には全て手をかざしてみたが、問題はなさそうだった。
そして、我が部屋。やっとお湯が流れ始めたところなのか、暖気が余りない。
嫌な予感も覚えつつお茶用の熱湯を汲みに四階と往復するうち、何とか温くなってきた。
アルマイトの管をひたすらお湯が流れて循環するという「集中暖気」。健気なものだ。
作動中にはずっと水流の音がすることは言うまでもない。
-以降この週は消息不明-

遅ればせながら初めて「中国の厠」に入る。

朝イチの授業に出ていると、妙に冷えるせいかお茶が多かったせいか厠に行きたくなった。
私は滅多に公共の厠を利用しないので、席を立つと師匠に珍しがられた。
自室が洋式トイレ付きであるため、敢えて教室を出て厠に立つ必要がないのだ。
そして、何ということなく「女厠所」と書かれたところに入ってみると…..。
これぞまさしく、音に聞く中国の厠だ!まさか現存しているとは思いもよらず驚く。
個室がいくつかあって、仕切と各室の扉が一応あるというところまでは普通。
第一の問題は扉。大きさというか高さが一mほどしかない。つまり顔が外から見える。
そしてカンヌキ式の鍵は新しくつけたものらしいが壊れているのか使えない。
他に人が居ないようなので意を決して個室の一つに入る。
第二の問題は厠そのもの。便器というものが存在していると言い難い。
床一面がタイル張りで、一部が低くなっているだけ。溝と云うべきだろうか。
そして溝は各個室を貫通して一本になっているらしい。汚水はどこへ…..?
今回で「女厠所」については判ったが、「男厠所」はどうなっているんだろう…..。
設備を見てみたい気はするが入る勇気はない。

HSK(漢語水平考試)の申し込み。高いか安いか。

例年は一月に行われている冬のHSKが何故か今回は十二月二十日に変更された。
標準中国語の実力を測るためのテストなので学期末にやってほしかったが、致し方ない。
国家教育委員会が直接やるものなので学校の都合などは考えてもらえないらしいのだ。
一級から八級まであるが、今回の目標は六級。大学院の留学資格に相当する。
開催側いわく「中国での二年間学習水準」だそうなのだが、半年でどこまで行けるか。
掲示板の貼り出しによると受験申込は今日から来週の金曜あたりまでとある。
原則として会場はここになるはずなのだが、申込が遅くなると別会場に飛ばされるらしい。
不案内な町中で受験させられるのは嫌なので午後の受付開始から教務課に行った。
申請用紙を途中まで書いて提出すると、受験料と名前を書き付けた紙片を渡される。
料金はここではなく、二つ隣の財務室で払えとのこと。二度手間。だるいったらありゃしない。
領収書を教務課に戻って提示すると、窓際のお姉ちゃんがパソコンに何やら打ち込み出した。
そしておもむろに印字。記入漏れでやり直し。次の受験者分と一緒に印字されて受験票が出てきた。
いわく、「あんたのやりなおしてて遅れたの」。当然ごめんねの一言もない。この仕事に二百五十元?
ともあれ会場は構内の施設に落ちついたのでいいとするしかない。古いLL教室なのが癪だが。
試験は二十日の午前九時から。受験票・鉛筆・パスポート持参のこと、とある。
構内で九時ならむしろ寝坊できるぐらいなのでありがたい。問題は勉強だな(笑)。
せめて五級はないと…..それにしても何で大きい数字の方が高級なんだろう。

初めてクラスの商社マンの家に遊びに行く。やっぱり違う。

勉強が終わって手持ちぶさただったので三号楼の知りあいの部屋に喋りに行った。
現地のパソコンを買いに行きたいと言うのだがどこにいつ出かけようかを相談でもしようかと。
折良く彼は出かける寸前で、家電売場の広いスーパーに行こうとしているという。
もう一人と一緒に行くと言うので十分後に待ち合わせということになり、一旦お開き。
先に彼の知りあいの商社マンの所に寄るがいいかと聞かれた。異論はない。
企業から派遣されてきている社会人留学生の暮しとやらも覗いてみたかったし、
実は今クラスが同じなので私も知っている人なのだ。
五階まで階段しかないというのが意外だったが、中はビジネスホテルのようなものだった。
違うのは台所の流し施設がちゃんとついていることぐらいである。
飲物と何故かおでんを出してくれたので一同つつきながら一服。
そろそろ行こうかと言った時には既に数時間が経っていた。
問題のスーパーに着く。日本で言うダイエーぐらいの規模で割と立派なところだ。
二階と三階が家電品売場だというので三階まで登ってみる。妙に広い。
しかし行けども行けどもパソコンはない。売場の人に聞いてみると「ここにはないよ」。
誰だ!三階で扱ってるなんて嘘を教えた店員は!…..しかも二階にもなかった。
止む無く捜索を断念、学校前の通りに戻って夕食。おごってもらえた。
何故か食後から遊ぼうということになって、再び「南苑専家楼」へ移動。
最初いたもう一人が抜けてしまったので代わりに私の知らない顔触れが入った。
四人で「大富豪」。万年貧民。まぁ遊びがてらの雑談が楽しかったからいいとする。
寮に帰りついた時、校門は閉ざされていた。開けてもらって門番に頭を下げる。
何度も続くと警告を受けるそうで、台帳に署名させられた。

いつぞやの「商談」やっとまとまる。一安心。

日本人の知りあいに私の「互相」を補導要員として紹介する話が出てから十日は経つ。
希望条件を詳しく聞いていなかったので私は二人を引き合わせるだけのつもりだったが、
あいにく依頼側が風邪でつぶれてしまっていたので連れ出す訳にも行かず今日に到っていた。
いつも通り互相学習を終えてから彼女が思い出してくれたので、とりあえず電話してみる。
声を聞いたところ先週よりは回復してそうだと思った瞬間、電話機が壊れた。
「あのう、もしもし…..今ちょうど彼女がね」としか言わないうちにぷつり。
止む無く私が部屋まで足を運んで事情(午前中は中国人入構禁止)を説明する。
待ってくれているから起き出せたらでいいから来て欲しい、とだけ伝え急ぎ戻る。
彼が数分で現れただけほっとした。とりあえず会客室の空席に詰めて座る。
用件は先に話してあるので互いの名前だけを改め、しばらく当事者同士の商談を静観した。
私は単なる紹介者なので言わば高みの見物を決め込もうと思ったのだが、そう世間は甘くない。
彼女は私の癖ある中国語を聞き慣れてしまったので、普通の日本人の発音が判りにくいらしいのだ。
私とて流暢に喋れる訳ではないので二度なり三度なり言葉を変えて口を挟んだだけなのだが。
ともあれ話は円満にまとまった。去り際の彼女に謝謝とだけ言って見送る。
向うしばらくは今までと変わりなく来るだけなので、彼女の最後の一言はいつもの通り、
「ではまた、来週の、火曜日。一時、半」まで日本語で頑張って、再見!